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2 優しい神様



 鎌を抱えて生きる

 傷を背負って過ごす

 そんな中訪れた次の任務は

 かつて眠れぬ夜に求めたヒト



 嘘、だろ

 無意識に呟く唇

 だけど全てが手遅れで

 親友はもう僕が見えない

 失われた刻は墜ちたまま



 笑えるよ

 いくつもの生を刈りとった

 その僕が――……躊躇するとはね

 だけど答えなら出ている

 私情は仕事に不必要



 私情を捨てた僕の

 一度だけの罪悪の魂狩り

 心を捨てた僕の

 一度だけの罪悪の魂狩り










 寝ている君のすぐ傍へ

 久々に見たその姿

 静寂が支配する中僕は

 目をつぶり生を刈りとった

 

 さよ、なら

 涙をこらえ呟く唇

 僕は恋愛感情捨てたから

 本来愛しい恋人にするそれを

 死者へのはなむけに使用する



 おかしいな

 まだ君は温かくて

 今にも――……起き出しそうだ

 その可能性なら全て僕自身が

 奪い去ったというのに



 人を忘れた僕の

 一度だけの罪悪の口づけ

 恋を忘れた僕の

 一度だけの罪悪の口づけ






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