表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
インナーマッスルに届け!───鍛えたのは、身体と恋と生き直す勇気だった───  作者: 宮野夏樹
第4章 筋肉は裏切らない、想いは形を変える【補遺編】

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

28/32

28.ヴァルキュリア式バルクアップトレーニングのすすめ

ヴァルキュリア式・総合鍛錬体系

――「強さは愛のために、愛は強さのために」――


王国公認筆頭トレーナー・グレンと、その魂の伴侶ナツメ。二人が数々の苦難と「世界を越えた再会」を経て完成させた、究極のボディメイク&マインドセット。


主要な種目と、その背後にある「解剖学的・精神的真理」を、二人の掛け合いと共に詳説する。




Ⅰ.基礎哲学:ナツメとグレンの理論


「鍛錬とは、単に筋繊維を肥大させる作業ではない。己の限界を破壊し、愛する者を守り抜くための『城壁』を築くことだ。そのためには出力パワーが不可欠だ」

ナツメ:「でも、城壁も土台が脆ければ崩れてしまいます。私の理論は連動キネティック・チェーン。呼吸とインナーマッスルを使って、筋肉が持つ本来の力を100%引き出す『回路』を作ることです」




Ⅱ.主要トレーニング種目


1. 【基礎の確立】


● 腹圧(IAP)トレーニング ―― 全てはここから始まる

ターゲット: 腹横筋、横隔膜、骨盤底筋群


グレン:「腹に空気を詰めろ! 腹圧が抜けた瞬間、腰椎は砕けると思え」

ナツメ:「お腹をただ膨らませるんじゃなくて、360度外側に押し広げるイメージです。これができないと、どんな重い剣も振れません。呼吸は命の源です」


自重スクワット ―― 身体の「根」を張る

ターゲット: 大腿四頭筋、大臀筋、中臀筋


ナツメ:「膝が内側に入ると、膝蓋骨を痛めますよ。足の指先でしっかり床を掴んで(アーチ形成)、重心は踵の少し前です」

グレン:「尻を突き出せ! 椅子に座るのではなく、大地のエネルギーを奪い取るつもりで沈め!」




2. 【進化と葛藤】


● デッドリフト ―― 守護者の背中

ターゲット: 脊柱起立筋、広背筋、ハムストリングス


グレン:「背中で引くな、と言ったはずだ。広背筋は『固定』に使う。バーベル(剣)が体から離れた瞬間、物理的なテコで腰が死ぬ。広背筋でバーを体に引き寄せ続けろ」

ナツメ:「ヒップヒンジ(股関節の折り畳み)が肝心です。背中を丸めるのは『逃げ』。お尻を後ろに引くことで、裏側の筋肉を最大限に伸ばして爆発させます」


ランジ(ウォーキング・ランジ) ―― 不安定を克服する

ターゲット: 内転筋、中臀筋、大腿筋膜張筋


ナツメ:「片脚立ちになる瞬間、体幹の真価が問われます。第2章で私が苦労した種目です。揺れる身体を、腹圧で一本の棒にするんです」

グレン:「重心を真下に落とせ。前脚の膝がつま先より前に出すぎるな。不安定な戦場で、常に次の一歩を踏み出せる準備を整えるのだ」




3. 【再起と覚悟】


プランク&デッドバグ ―― 現代と異世界を結ぶ「軸」

ターゲット: 腹直筋深部、腸腰筋


ナツメ:「現実世界に戻った私が、風真くんに教えた種目でもあります。手足を動かしても腰を反らせない。この『耐える力』こそが、日常の姿勢を美しくします」

グレン:「耐えるだけでは足りん。プランク中も全身を固め、誰に体当たりされても微動だにしない『鎧』をイメージしろ」


● ブルガリアンスクワット ―― 限界の先へ

ターゲット: 大臀筋上部、大腿四頭筋


ナツメ:「片脚をベンチに乗せることで、より深くお尻に負荷をかけます。これはキツい……でも、第3章の最後、私がグレンさんの元へ戻る決意をした時にやっていた、覚悟の種目です」

グレン:「片脚になれば逃げ場はない。己の体重すべてを片方の脚で受け止め、這い上がる。その精神的な強さが、筋肉の密度を上げるのだ」




Ⅲ.ナツメ流・リカバリー術:整えるまでが修行


ナツメ:「第3章のエピローグでも触れましたが、硬すぎる筋肉は折れやすい。特に以下の3点は必須です」


胸郭きょうかくのモビリティ

「巻き肩は呼吸を浅くします。胸を開き、酸素を全身に届けましょう」


股関節の動的ストレッチ

「スクワットの深さは股関節の柔らかさで決まります。詰まりを取りましょう」


マインドフル・レスト

「ただ寝るのではなく、頑張った自分の筋肉に『ありがとう』と伝えること。これが回復を早めます」




グレン:「ヴァルキュリア式とは、独りで強くなるためのものではない。隣に立つ者に、背中を預けるための強さを手に入れる術だ」

ナツメ:「剛のグレンさんと、柔の私。二人の想いが合わさって、このトレーニングは完成しました。皆さんも、自分の身体を愛し、隣にいる人を守るために、今日も一回、多く上げましょう」

グレン:「……よく言った。では、解説は終わりだ。ナツメ、次はスクワット20回、3セット。……逃げるなよ?」

ナツメ:「……っ、はい! 一緒に、行きましょう!」

ナツメとグレンの物語は完結しました。

明日からは、新しいトレーニングが始まります。

よろしくお願いいたします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ