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【承】じゃあ、助言でも

作者: 秋暁秋季

注意事項1

起承転結はありません。

短編詐欺に思われたら申し訳御座いません。


注意事項2

創作部。のあの子。

兄さんの意図に気が付かないから、空気が悪いんですよ。

兄さんと喧嘩紛いの事をした後、兄さんと二人でお茶を飲む事になった。恐らく兄さんから歩み寄った結果がこうなのだと思う。

「何時でも指導受け付けているから」

私はそう言いながら、小説の分析を始めていた。昨日のテーマになったのは純文学。何より人間の性であろう。普段綺麗に包まれているけれども、考えてみるとそこまで美しくない人の醜さ。其れが描かれていた。 ある意味とても兄さんらしい。

兄さんは表面ではお行儀の良い優等生に振舞っているが、その本性は拗れている。万人が素直に受け取る言動も、疑って考えるという事だ。そんな彼の歪みがこの小説からも感じられた。

けれどもこの逆説にも似た小説を、今の私が書くことはまず不可能。ならば……。

別の案を講じるようとした時だった。兄さんは蒸らしを終えた紅茶をカップに注ぎ、私の前に差し出した。

「……じゃあまず一言。最初から長編は辞めた方が良い。君、暫く書いてないだろう? そもそも書き方を思い出した方が良い。だからやるならまず短編から」

短編ねぇ……。イマイチ、ピンと来ない。直ぐに終わってしまう読み切りは、後に続かないという虚しさがある。次のワクワク感がその場で終わってしまう。だからまた長編の完結を方法を願い出たのが。

けれどもある意味兄さんの言うことは最もだった。短編さえまともに上げられないのに、長編が書ける訳がない。

今思った事と、兄さんの一言をスマホに書き留めて、私は紅茶を啜った。

紅茶の味は昔からよく分からない。だから匂いを食べるものだと思っている。けれども今口にした紅茶は茶葉の甘みがしっかりと感じられた。舌に静かに重みを与え、けれども喉を下る時には後味を残さない。しつこく無いのだ。

「味はどう?」

「美味しいね。蒸らしが関係あるの?」

そう返すと、兄さんの眉がピクっと動いた。比較的柔らかかった空気が一気に冷え込む。そしてその冷たさは兄さん本人から放たれているものだった。

地雷を踏み抜いた。確実に。

「ま、美味しい紅茶を淹れるには重要なことだね。何事にも手順があるから」

其れから兄さんはずっとだんまりだった。静かに紅茶を啜りながら、文庫本を読むだけ。私との会話はこれで終いとなった。

以下何でも許せる方向け。

個人の意見飛び交います。私の発言が許せる方のみ宜しくお願いします。


空気が悪いのは、兄さんが求めていた回答と違うから。

多分兄さんの心情的に

『お前、本当にそれで小説書く気なのか?』

状態です。

まぁそれは次回か、その次辺りに渡すとして。


兄さん、ずっと書き続けているから、やっぱり志は高いんですよ。私も相応にあると思ってますけど、それ以上に。

だから書き物の事になると、やっぱり厳しいし、口も悪くなる。


『毎日あげているけれど、それだってプロには遠く及ばない。プロはこれ以上に間違いなく書いている。

その最低ラインにさえ立てないならば、「プロになりたい」なんて妄言は吐くんじゃない』

『君は逃げる為に物を書いてるの? 何かやってる証拠が欲しいから書いてるの? 現実もっと厳しいよ? 』

『創作は逃げ続けた人の最後の砦、つまりそれで食べていけるか、ということで無いことは確かだね』


ぐらいの事は間違いなく飛んでくるレベルです。

おっかないですし、口も性格も見ようによっては悪い。

けれどもそれは、誰よりもプロを崇拝してるし、読者を恐れているから。

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