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双子で異世界転生

古沢なずなは、今年23歳、社会人初日の日だ。

4月の入社式の日、植物の研究所に今日、初出勤をする。

緊張とこれから、自分の好きなことで仕事ができる事に嬉しさで、楽しみでしょうがない

速足で駅まで向かって、信号無視の車と事故にあい、なずなは、意識が途切れていくのを感じた。


ふっと意識が戻った時に、なずなは生まれたての赤ちゃんになっていた。


え?なにこれ!!

赤ちゃんの手?さっき車にはねられて・・私何で赤ちゃんになってるの?!

早く出社しないと初日から遅刻しちゃうよ!!

「ぁーぅ!」

その時、自分は抱き上げられていることに気が付いて、まだあまり見えない目で抱き上げている人をみた。

何か喋っている。

しかし、言葉が聞いたことのない。

有名な国の言葉は分かるけれど、どれも当てはまらない

きっとこの人が母親なのだろう、日本人離れしている美形の顔立ちをして深い緑色の髪の毛が汗で顔についている。

微笑んで私を見ている瞳の色は、金色のように見えた。カラコンか?


話しかけている男の人も男前だ、オレンジ色の髪をした優しそうな人だ、瞳の色は水色だった。

何でこんなに髪の毛カラフルなんだろう・・・パンク系の人なのかな大音量の音楽とか無理なんだけど。


母親が私に胸を押し付けて母乳を飲ませようとしてくる。

ちょ!え!これ飲まないといけないの?恥ずかしんだけどっ!無理なんだけど!

でも飲まないと生きていけないのか。

流されるまま私は赤ちゃんのごはんを頑張って飲んだ。


疲れ切っているけれど嬉しそうに赤ちゃんにお乳をあげている、私ともう一人・・。

ん?

もう一人赤ちゃんがいる!?双子!?


そこには、父親の髪の色と同じで、瞳は母によく似ている可愛い赤ちゃんが母親の母乳を一生懸命のんでいる。


てゆーか夢なのかこれは、事故って夢みてるのかな?早く目よ覚めて!

私の体はどうなってるのー!?

事故をした時に物凄い衝撃と激痛が一瞬感じた、あの後に戻るのは怖いけど

あんな衝撃もらって私、昏睡状態とかになって目が覚めなくて、ずっと夢みてるのかな・・・


どうしようもできない、覚めない夢、現実的な感覚の夢。

悲しくなって泣くしかできない、誰か助けて・・


一か月が過ぎても、2か月が過ぎても夢から覚めない、順調に赤ちゃんライフを過ごしている

一緒に育っていく双子は男の子だった、時々手を伸ばしたら笑って、手を握ってくれる、唯一の癒しだ

クリクリおめめで可愛い、私はどんな感じなのかな、双子だから似てるのかな?


 生まれ変わったのかなって思ってしまうことが多々ある。

まず家電製品がない、キッチンのような場所は土のレンガの低い土台に吊り下げられる鍋が掛けてある。

四角いかまどにレンガのオーブン、中世の時代にある台所によく似ている。

壁は焦げ付いているところもあるし・・・コンセントのようなものは見当たらない


そして、現実的ではない事が沢山あって、やっぱり、これは夢なんだと思わされる。

母がおむつを替えるときに呪文を唱えて、排泄物を消したり、体を洗う時はお湯につけられた後に、一気に水を払う魔法を使う。

夜は鉄の板に魔法陣が光っていて、その魔法陣の上に火が柔らかく燃えている。

ずっと見ていたい気持ちになる、神秘的な光景だった。

熱がでると、呪文を唱えて私のおでこ辺りに手を置いて、何か唱えている。

すると体がスッと楽になって、熱が出ていたはずなのに、体調が戻っている。

 現実的な感覚なのに、夢を見ているような非現実的なことが目の前で起こっている。

時間の過ぎ方も、現実的なのに変な感覚だ。

母が魔法を使っているときに、私の兄妹は魔法を見ると、物凄く興奮して騒いでいる。

目を輝かせて、叫んでとても楽しそうだ。

夢から覚めた時に、双子の兄弟と会えなくなるのも寂しいな。

私はよく混乱して泣いていることが多かった

出勤前に事故にあい、覚めない夢に怖くなってずっと泣いていた。

泣くたびに、すぐ近くに一緒に寝かされている兄妹は小さな手を私に伸ばしてくれて、笑って手を握ってくれる、その手を握っていつの間にか寝ている、そんな繰り返しの日々だった。

いつの間にか、私の中で当たり前にいる存在になっている。

夢から覚めた時にはもう居なくなると思うと、離れたくなくて嫌だった。

時間がたって、だんだん覚めてほしくない夢になってきて、混乱していた。


そんな心配をしながら、また覚めない夢は続いて2年くらいたってしまった。

いつの間にか、この日常が当たり前になって、事故の事も仕事の初日に急がないといけない焦りは薄らいでいた。

今は兄妹で仲良く歩く練習をしている


言葉も覚えてきて、簡単な言葉は分かってくるようになった。


この家の家族の名前がわかった


オルティス家。

父、ダルク 母、エレナ

双子の兄、ラーク

そして私、リーフ

リーフとゆう名前はちょっと嬉しかった。可愛いのもあるけど、植物に関係している言葉が名前で気に入っている。

父は優しく心配症で明るい、外から帰ってくる父は土と植物のにおいをさせながら帰ってくる。

母はしっかりしていて、優しく頼もしい感じだ

双子の兄も、いつも笑っている優しい、いつもそばにいてニコニコしている。

私はまだ時々メソメソモードに入って泣き虫だ。


最近は乳離れして、麦のかゆが離乳食になった。

なぜかラークは母乳のほうがいいみたいで、母に抱っこを求めて離乳食を拒む、しかたなく母は母乳を困った子ねと片手でラークを抱え、私に離乳食を食べさせてくれる。

早く普通に色々食べたいよ。

3年くらい経った時に言葉もかなり覚えてきた。

両親が何を話しているのかも分かってきて、日常が楽しくなってきた。

ラークは魔法に興味津々で母のエレナに

「まほぅ!まほーおしえて!!!」と毎日母にしがみつきに行っている。


いまだに、ラークは乳離れができずに、お腹がすいたら

「おっぱい!おっぱい!おぱい!」と行進しながらエレナに母乳を要求している。

エレナは困り果てて

「もう3歳なのよ?もうお母さんのおっぱいはだめ!リーフは1歳になる前にもう飲まなくなったのに、なんでラークはずっとのむのかしら・・・双子は同じようなものかと思っていたわ・・」

昼間エレナは飲ませてくれなくて、ラークは夜寝ているときに母によじ登り寝ている母のおっぱいをまさぐっている。すごい執念だ

そんな日々を過ごしていき、古沢なずなはいつの間にか、リーフとしての人生が当たり前になってきた。自分で歩くことも話すことも出来るようになって、大人だった記憶をもっているリーフは小さな体で動ける感覚が楽しかった。


「らーく、まほう、できた?」

ラークは毎日魔法の使い方を母が教えてくれないため、自己流で編み出している。

「まほうまだむり、りーふできる?」

踏ん張った顔をしながら、手を前に出しラークは目をつぶって、難しい顔をしながら頑張っている。

この世界では魔法は日常生活に欠かせないものみたいで、火をおこしたり、料理の水をだしたり日常的だ、母曰く、魔法も使っていれば疲れるので水汲みくらいは魔法は使わないほうがいいらしい。

母がラークに魔法を教えてくれないのは、まだ、疲れる限度も分からないのに、魔法を使って倒れられたら困ると、ラークに何度も伝えていた。

ラークは

「だいじょうぶだよ!おしえておしえておしえとしえてー!」駄々をこねていた。


ある日、ラークと二人で家の中の探検をしていた。

最近は自由に歩かせてくれる。目の届くとこにいてねと家の中での自由を獲得し、家の中にある物を二人で物色している。


「らーくこれみて、へんな、たべもの」

リーフが見つけた食べ物は白いラフランスのような形をした果物だった。

「それ、おいしいよリーフもよく、たべてる」

まだ口もしっかり喋れない二人の会話がかわいいのか、母のエレナが笑いながら

「朝よく食べてる果物よ?皮をむいてるから、わからないのかもね」


リーフは衝撃を受けた。

こんな果物見たことがない、リーフは前世は植物学者・・?初日の出勤でこっちの世界に来てしまったが、知識はすごい。

子供の頃から植物が好きで、ずっと学んできた。

仕事にもできるくらいの知識を身に着けている、そんな知識をもっているリーフでも、この植物は見たことがなかった。

そうか、私は今地球にいなくて

ここには、私の知らない植物があるんだ。そう思った瞬間、好奇心とこの世界に強い興味を持ってきた。

小さな声でボソッと

「知らない果物・・・」と日本語でつぶやいていた。


「え?」

ラークが目を大きくして、ポカンと口をあけてこっちを見ている。

どうしたんだろう

「りーふ、こっちきて」

ラークがリーフの手を握って端っこにつれていって、真剣そうな顔で話しかけてきた。

日本語で

「なんで、りーふは・・・日本語、はなしてるの?」

ラークが日本語で話してきて、びっくりした

「なんで、らーくも・・・にほんごはなしてるの?」

2人でなんでなんでとパニックになる。

この人も私と一緒で異世界に来たんだ・・・!


「りーふも・・転生・・してきた人なの?ぼく、日本人、だったんだ」

まだしっかり喋れない2人が家の隅っこでヒソヒソ話している。


「うん!なにから、話して、いいかパニックでわかんない!」

嬉しかった、新しい家族が出来て一人じゃないけど、知らない言葉や文明の進んでない生活、魔法が使える世界、知らない世界過ぎて、孤独だと思う時もあった。

リーフは久しぶりの日本語を聞いて、嬉しくてたまらなかった。

「私ね、事故にあってね、気が付いたら赤ちゃんになってて、今でも少し、夢だと思ってるんだけど、夢?なのかな・・・」

ラークにそう伝えると、少しびっくりして、うつむいて悲しそうな顔でリーフを見た

「リーフ、これは多分、夢じゃないよ・・、僕は確実に死んじゃったんだ・・・

僕は、病気で死んじゃったんだ・・生きているはずがない。

だからこの世界で健康な体に生まれてすごく嬉しんだ!ずっと病弱で外にもあまり、出られなかったから、リーフは違うの?嬉しくないの?」

心配そうな顔でラークが聞いてきた。

「私は・・・帰りたかった・・やっと、希望の、仕事につけたのに・・初日の出勤の朝に事故にあって・・真っ暗になって」

目に涙かたまってくるリーフを見て、ワタワタしてくるラークが慌てて

「泣かないでリーフ!リーフがいつも、泣いていたのは、帰りたかったんだね。でも僕は、今リーフが妹になってくれて、幸せなんだ。前は一人っきりだったし、一人で遠くの専門の病院にいたから、ほとんど、一人だったんだ、本当につらい人生だったから・・その・・生まれ変われてリーフやお父さんやお母さんに会えて、幸せすぎて、これは夢なんじゃないかって僕も思ってしまう、でも怪我をしたら、ちゃんと痛いし、もうすぐ3歳くらいになるけど・・現実的だと思うんだ・・僕・・」 


今度は、全然泣かないラークの目に涙がたまってきて、リーフは慌てて話した。

「らぁくー!泣かないで、今はね、リーフも、考え方が変わってきて、大切な存在だよみんな、時間がたってくると、夢が覚めてほしくない夢になってたもん!それにね、この世界の見たことない植物がすごく気になるの!」

植物といわれて、キョトンとしたラークが首を傾げた

「植物?リーフは植物が好きなの?」

よく聞いてくれましたと、胸を張って漫勉の笑顔で答える

「ふふふっ!リーフはね!前の世界でも、小さい時から植物が大好きでいっぱい知っているの!仕事も植物の研究のお仕事に行くところだったんだ!だから!この世界の植物を知りたい!」

リーフがにぱっと笑った。

ラークもリーフが楽しそうにしている姿をみて、嬉しくなってにぱっと笑う。

「良かった!魔法も使える世界だからっきっと、すごい植物がありそうだね!」

そういえば、この世界は不思議な現象が起きていることを忘れていた。

「そうだ!ラークこの世界魔法つかえるんだよね・・!今考えるとすごく、大変なことだよ!どうやって魔法つかえるのかな!!」

リーフが衝撃をうけてビックリして自分の手を見つめた。

ラークはそれを聞いて笑う。

「あははっ!僕は、生まれてすぐに、ビックリしたよ、遅いよリーフ。

魔法難しんだ、結構頑張っているけど、どうしていいかわかんない。」

難しい顔をしながら、いつもの様に踏ん張りだすラーク

「ふーん、じゃあラークが魔法出来るようになったら教えてもらおうかなぁ」

2人で魔法の話をしていると、料理を作っていたエレナが二人を探している声が聞こえてきた。

「二人ともどこにいるのー?ごはんよー」


ラークがいまいくー!と母につげ、リーフの手を握って台所のほうに連れていく。

その時にラークに気になったことがあったから聞いてみた。

「ねぇ、ラーク」

ラークは嬉しそうに振り向いた

嬉しそうなラークにジトっとした目で、

「ママのおっぱいいつまで飲むの?」と聞いたら

「ぁ・・う・・リーフ、僕たちは、もう3歳になるんだから、もう飲むわけないだろう・・!」

と、目を泳がせてプルプルしていた。




































小さい子供の言葉は全部ひらがなにしようと思ったんだけど、読みずらいと思って普通に書きました。

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