表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マシンガンズ・アニマ  作者: 白沼 雄作
第三章 反比例する少年少女
37/41

第六話 前世代会議

 エイトが目を覚ます前日。


「……目を覚まさないな」

「あぁ…………」


 時刻は午後三時過ぎ。

 星守宅にて、瑛弍と一樹が寝ているエイトの傍で立っていた。


「瑛弍、オレは三咲を連れてきた方がいいと思っているんだが……?」

「もしやお前、お姫様のキスで王子様が目覚める系のやつ信じてるん?」

「そういうわけではないが……」

「こういう時は敢えて引き離して、心配させた方が心にくると思うんだよね」

「もし心配しなかったらどうする?」

「兄貴をぶち殺して全てを終わらせる」

「根本的な問題の解決になってないだろ……」


 一樹は煙草に火を点け、吸い始める。


「話を戻すが、一樹はどう思う? エイトのこの感じ」

「《リベラ》として覚醒する前兆に酷似している。恐らく、能力がより強力になるとみているが……」


 《リベラ》として覚醒する前兆として能力が漏れる他、体調不良を起こし、エイトの様に数日間眠り続けるパターンも多い。

 紗菜が短い前兆で覚醒できたのは一樹たちからすれば異常なのだ。

 ……その一樹も、何の前触れもなく《リベラ》になった話は、また別の機会に。


「既に覚醒してる奴がこの症状に陥った前例はないんだよなぁ……一つ、思い当たる点があるとすれば……【フォンズ・アニマ】を取り込んだとか?」

「そんな偶然、あり得るのか?」

「兄貴を追っているときに、本人から【フォンズ・アニマ】が御島家にあることを聞いた。確か、『藍色の水晶玉』とか言ってたな……兄貴と【アルカロイド】はそれを狙っているらしいし、少なくともあの屋敷にあったと思うぜ。今も【アニマ】が定期的に湧いてるし」

「何も知らない内に取り込んだ可能性もあるってわけか……」

「――さてっと、そろそろ会議の時間か~! 久しぶりにやる気がする……いつもの場所?」

「あぁ、あそこでいい。オレは紗菜を待つから、遅れる」



   ※



「本当に、私がいてもいいの?」

「あぁ、紗菜もオレたちの仲間だ」


 約一時間後、紗菜と合流した一樹は彼女を連れて西塊区に来ていた。

 周辺には廃れた建物が多く、足下にゴミが当たり前のように落ちている。建物の壁には落書きもあり、その建物の間で学生が煙草を吸っていたが、一樹の顔を見るなりどこかに退散していく。

 見ての通り治安が悪い地域だが、これでも昔よりマシなのだ。


「オレとしてはこんな場所に紗菜を連れてきたくはなかったが、人目につかず集まれる場所がここしかない。かといって、集まっている間に紗菜に何かある方が嫌だ。《バーサタイル》である以上、間違いなく【アルカロイド】に目をつけられている。今後はオレと一緒に行動してもらいたい」

「は、はぁ……」


 一樹たちは今にも崩れそうな大きな倉庫の中に入る。

 一樹が何もない地面を触っていると、地下に繋がる隠し扉を見つけた。扉を開けて先に紗菜を階段へ降りさせ、後に続いて一樹が扉を閉めながら下へ降りていく。


「ちなみに会議って言ってるがそんな構えなくていい。目的はあるが、適当に集まって駄弁ることの方が多い。それに、紗菜の知ってる顔もオレと瑛弍を覗いても二人はいる」

「二人?」


 疑問に思いながら歩いていると、円形の机に椅子が均等に並べられた、いかにも会議室のような空間が広がっていた。


(えぇ!? どう見ても会議する気満々じゃん!?)


「あっ、紗菜ちゃんだ!」


 彼女に真っ先に声をかけたのは、担任の愛生だ。


「先生!? どうしてここに!?」

「私としては『こっちのセリフ』って言いたいところだよ! 本当にかずちゃんの知り合いだったんだ!」

「それどころか付き合ってるっすよ!」


 余計なことを言ってきたのは、先に来ていた瑛弍。


「えぇ!? 本当!?」


 驚いた顔で紗菜と一樹を見る愛生。

 二人はただ口を閉ざすだけで、否定はしなかった。


「ほぉ……ついにお前に彼女ができるとは」


 そう呟いたのは、緑金高校の理事長を務めている翔だ。


「だがよりによって学校の生徒か……大事(おおごと)にはするなよ」

「もちろんですよ、翔さん」


 一樹は笑みを浮かべながら、瑛弍と向かい合う椅子に座る。

 紗菜は緊張しながら、一樹の隣にすわった。

 そんな彼女の様子に、愛生が和らげようと声をかける。


「緊張しなくていいよ紗菜ちゃん! ここにはダメ人間しか集まらないから!」

「おいおい、理事長やってる俺までダメ人間扱いされちゃ困るぞ…………」




「――無駄話はいい、さっさと話をしてくれ」




 この場の空気を冷たくした、一人の男がいた。

 翔と同じ四十代くらいに見える、赤髪の男が葉巻を吸いながら愛生たちに鋭い目つきをぶつけている。


「真面目すぎると嫌われるぜ昭太(しょうた)。現に息子に嫌われているわけだし」


 冷えた空気の中、瑛弍は平常運転で赤髪の男――昭太を煽る。


「あのバカはもうどうしようもない。嫌われたっていい」

「そう言って、本当は気になるくせに~!」

「黙れ。こっちがその気になれば、お前を大量殺人犯で逮捕できることを忘れるな」

「うわ~、職権乱用奴~」

「お前の罪を隠蔽してる方が職権乱用だがな」


「……ねぇ、一樹」

「なんだ?」


 紗菜が小声で一樹に訊ねた。


「あの人は?」

「あぁ、あいつは飛山昭太。警視にして、昭伍の父親だ」

「えぇ!? 昭伍くんの!?」


 紗菜が思わず声を大きくして驚くと、昭太が彼女に目を向ける。


「一樹の女……まさか、あいつの……昭伍の知り合いか!?」

「は、はい! 友達の恋人を通じて知り合っています!」

「……………………あいつは、元気にしてるか?」

「えっ……あっ! はい! ちゃんと元気です!」


 意外にも優しい声を出した昭太に、一瞬だけ紗菜の思考が止まった。


「そうか……」

「おやおやぁ? やっぱり息子さんが心配なんですねぇ~!」

「黙れ、結婚もしてない奴が子育てに口を挟むな」

「俺はこいつと四六時中一緒だから、実質結婚している! なぁ麗子?」


 そう言って瑛弍は背中に隠し持っていた木刀を取り出し、撫で始めた。


「えっ、『黙れチビ』って……しょぼん」


 そして一人で落ち込んだ。


(木刀に女性の名前付けてるんだ…………やっぱり変わってるなぁ……)


 何も知らない紗菜は、内心引いている。

 そんな中で、一樹がある確認を取った。


「時雨たちは来ないのか?」

「ん? あぁ、可愛い弟子たちは来られないって。どうしても四人一緒じゃないと出来ない依頼が来たんだってさ」


 彼の問いに、瑛弍が答えた。


「時雨さん、というのは?」

「オレらの後輩に当たる何でも屋だ。『ジェムズ・シャイン』っていう名前で活動している。拠点は南岩区にあるから、普段会うことはないな」

「あっ、聞いたことあります! 比較的安めで幅広い依頼を受けてるって話が、中学の時話題になってました。ただ、常識が通じない人たちで構成されてるっていう話も聞きました……」

「正しいんだよな、その情報。何なら、俺ら『ポトス』も元々そっちの何でも屋で活動してたんだぜ。弟子に引き継がせて、何でも屋自体を引退するつもりだったんだが、その直後に『石神厄災』が起きてな……【アルカロイド】を監視する範囲を広げるために、俺らは新しく何でも屋を立ち上げた訳だ」


 瑛弍は木刀を背中に戻し、改まるように両手を組む。


「なんかもう一人、いない気がするけど……まぁいっか! そろそろ本題に入ろう。まぁ皆分かっていると思うが……俺の兄貴についてだ。大体二十年前の戦いを最後に大きい動きを見せなかったんだが、つい最近緑金高校に転入してきやがった……翔さん、流石にわかるっすよね?」

「……事前に言わなかったことに関しては悪いと思ってる。言ったらお前が変な気を起こして、逃げられると思ってな。転入を許したのは、奴を俺の監視下に置けると考えたからだ」

「その結果、紗菜ちゃんの友達が兄貴の毒牙にかかりそうになってるんだが? 監視だけなら俺だけで充分っすよ」

「仮にもお前は弟だろ? 二十年前のように見逃されても困る」

「――逃がしたのはオレだ」


 一樹が煙草に火を点け、吸い始める。


「その結果、オレの息子にも影響が出ている。二日前に学校を勝手に抜け出したこと、覚えてますよね?」

「あぁ、お前から電話が来たからな」

「あいつは目的のために息子の恋人と仲を深めている……その恋人の好意があいつに傾くほどにな。オレとしては、次会ったら殺したいと考えているところだ」

「……それに関して、俺も同じ意見だ」


 一樹に同意したのは昭太。


「あのクソは、俺の弟を死に追いやった……すぐにでも殺したい」

「正直、一樹が本気を出せば兄貴を簡単に殺せるとは思ってる。だが、そうすれば【アルカロイド】の連中が一気に動き始めるぞ」

「どういうことだ?」

「兄貴は親父を潰すために【アルカロイド】の妨害を行ってる。『石神厄災』から大きな()()が起きていないのは、兄貴が裏で奴らと戦ってたからだ」

「厄災が、テロ!?」


 またしても何も知らない紗菜が驚く。

 何なら、【アニマ】が絡んでいることも知らないのだ。

 彼女に対し、一樹が答える。


「【アルカロイド】が【アニマ】を大量にばらまいた上で暴走させ、中巌区を壊滅させた。世間的にも【アニマ】の存在自体伏せられているから、知らない方が普通だな」

「だが引っかかることもある。あれだけの災害を引き起こせるのなら、たった一人の男の妨害で止められるとは思えないぞ」

「……【フォンズ・アニマ】」

「!?」


 瑛弍が出した名前に、空気が一気にピリつく。


「フォンズ……アニマ?」

「【アニマ】がこの世界に来るための扉みたいなものだ」

「その言い方だと、別世界が存在するような……」



「あぁ…………この世界とは別の――【アニマ】が住む世界が存在する」



「……えっ?」


 一樹が吐いた真実に、紗菜の思考が止まる。


「非現実的な話で信じられないと思うが、事実だ。あいつらは元々別世界の住民。原因はわからないが、この世界と【アニマ】の世界を繋ぐものが生まれ、こちらに【アニマ】が姿を見せるようになった」

「…………」


 紗菜の思考が追いつかず、反応が出来なかった。


「話を戻させてもらうぜ。今回、兄貴が狙っているのは【フォンズ・アニマ】だ。それを【アルカロイド】よりも先に奪って妨害しようとしている。恐らく、『石神厄災』に【フォンズ・アニマ】を使ったはずだ。もしそれが奴らの手に渡れば、第二の厄災が起きてもおかしくねぇ」

「でもそれ、三咲ちゃんと仲良くするのと関係あるのかな?」


 愛生が訊ねると、瑛弍がすぐに答えを返す。


「三咲ちゃんの家――御島家の屋敷に【フォンズ・アニマ】があるそうだ。屋敷には俺がトラップを仕掛けておいたから、それを突破する方法として、【フォンズ・アニマ】を三咲ちゃんに持ってこさせようって話っすね」

「随分回りくどいやり方をしているな……とりあえず、【フォンズ・アニマ】をこちらで預かった方が良さそうだな」


 翔がそう言うと同時に、一樹が楓に電話をスピーカーモードでかける。


「あっ、昭太は喋らない方がいいぜ。間違いなく即切りされるぞ」

「やかましいゾンビ野郎だ。その位わかってる」


『――あっ、もしもし? 一樹様ですか?』

「あぁ、オレだ。悪いな、今大丈夫か?」

『もちろん大丈夫ですよ!』

「実は、御島家にある『水晶玉』をどうしても見たいっていう依頼者が現れてな……そのために屋敷に行くのも迷惑だと思うから、こちらで少しだけ預かっても大丈夫か?」

『あれのことですね! 大丈夫ですよ! 念のため確認しますね!』


 楓が移動する足音が聞こえる。

 保留を忘れていた彼女と、偶然すれ違った三咲との会話がこちらに聞こえてきた。


『楓、エイトは?』

『あれから何も聞いてませんけど、一樹様もいますし、大丈夫ですよ!』

『本当? エイト、ずっと口から虫みたいなの吐いてたから……夢の中で』

『すごい悪夢ですね……でも夢は夢です! エイト様が柔じゃないことは三咲様が一番知ってるはずですから、回復を祈りましょう!』

『わかった…………』


(良かった……三咲、ちゃんとエイトくんのこと心配してる)


 三咲との会話を聞いて安心する紗菜。

 しばらく足音だけが聞こえると、『あれ?』っという楓の声がした。


『……一樹様、申し訳ございません。水晶玉……見当たらなくなっちゃいました…………』

「……と言うと?」

『水晶玉は定位置に飾ってあったんですけど、いつの間にかなくなってます……心辺りがあるとすれば、エイト様が熱を出した日、寝ぼけたのかちょうどこの場所で眠りについてたんですよね。もしかしたら、その時どこかに……』

「…………」


 一樹は瑛弍と目を合わせる。

 そして何かを意思疎通した一樹が楓に優しい口調で話す。


「見つからないなら大丈夫だ。依頼者には『屋敷には一般人を入れられず、水晶玉は持ち出し不可だった』って伝える」

『本当に申し訳ございません! 念のため探して、見つけたら連絡しますね!』

「ありがとう、ではまた」

『はい! 失礼します!』


 楓との通話が終了する。


「あのバカ娘……使用人として働きながら管理が甘いとは…………」

「でも内心、元気に働いてて安心してるんじゃないのぉ~?」

「今度余計なこと言ってみろ? 全身を文字通り蜂の巣にしてやる」

「こっわ! 家の鍵ちゃんと閉めとこ……」


 瑛弍が家の鍵を取り出し、見つめながら呟いた。


「どうするんだ? 【フォンズ・アニマ】が無くなったって、ヤバくないのか?」


 翔が訊ねると、一樹が言葉を返す。


「あそこに湧いてくる【アニマ】は基本大人しいため、放置してても問題はないかと。少なくとも、瑛壱の手には渡っていないはずだ。あいつに人の心はない。目的を果たせば相手を簡単に切り捨てる野郎です」

「とりま、こうなった以上は【アルカロイド】との戦争準備を整えて、兄貴を殺す事にしますか!」


 瑛弍が軽いノリで話をまとめた。


「俺の部下には既に野郎の顔を覚えさせている。あいつを見かけたらすぐ俺に通達するようにもしてある」

「愛生、後で瑛壱宛ての手紙をお前に預ける。明日、それをあいつに渡せるか?」

「うん、いいよ! ちなみに翔、どんな内容?」

「ただの警告文だ。監視されてるのを忘れるなって感じのな」

「俺と一樹はまぁいつも通りって訳で……とりま、解散!!」


 各自が席を立ち、解散しようとする。


「あっ、忘れてた! 一樹」

「どうした?」


 すると、瑛弍が懐から二枚のチケットを一樹に渡す。

 そのチケットは、遊園地のものだ。


「申し訳ないが、そのチケットはエイトくんと三咲ちゃん用のだぜ。行きたきゃ自分で買いな!」

「…………お前の考えていることはわかった」


 一樹はそれを懐にしまい、紗菜と共にこの場を後にした。



   ※



 翌日の夜。

 目を覚ましたエイトは、自分の足で御島家の屋敷に戻ってきた。


「……ただいま」

「エイト様!?」


 何の連絡もなしに帰って来たため、門の前を掃除していた楓が驚いた顔で彼に急接近する。


「体は大丈夫なんですか?」

「もう大丈夫。むしろ、体調崩す前より調子良いんだよね」

「治りかけはそんなもんですから、無理はしないでくださいよ! あっ、三咲様は自室にいるはずなので顔を見せて上げてください。悪夢を見るほど心配していたので」

「わかった」


 エイトは屋敷に入り、三咲の部屋まで足を運ぶ。


「……三咲、ただいま」


 ノックをして彼女の部屋に入るエイト。


「寝てる……?」


 三咲は制服のままベッドで横向きに眠っている。

 右手に何かを持っており、気になったエイトは彼女を起こさないようにこっそり確認した。


「!?」


 彼女が手にしていたのは、プリクラの写真。

 その写真には、三咲と瑛壱の姿があった。


「…………」

「――? エイト?」


 すると、三咲が目を覚ました。

 エイトは写真を見たのをバレないように少し距離を置いた。


「ただいま。心配かけてごめん……」

「……エイトが帰ってきてくれれば、それでいい」


 三咲が目を擦りながら、体を起こした。

 エイトは写真を見た後ろめたさから、彼女の顔を見られずにいる。


「……三咲」

「?」

「父さんから、これ貰ったんだ…………」


 エイトは、一樹から貰った遊園地のチケットを見せる。


「遊園地?」

「あぁ。あの……三咲、その…………」


 遊園地に誘おうとするエイトだが、強烈な吐き気に襲われる。

 エイトは息を呑んでそれを抑え、言葉を続けた。



「――――これで、瑛壱さんと遊びに行っていいよ」



「…………」


 なんと、エイトは自分ではなく、瑛壱と行くように伝えたのだ。

 プリクラを見たエイトは弱気になり、遊園地に行く本来の目的を忘れていた。


「……エイトは、それでいいの?」

「?」

「エイト、悲しい顔してる……本当は、私と一緒に行きたいんじゃないの?」

「……逆に聞くけど、三咲は瑛壱さんと――って、三咲!?」


 無意識に三咲の顔を見たエイト。

 その時初めて、三咲の頬に痣があることに気づいた。


「どうしたの、その顔!?」


(まさか、あの男に……!?)


「……紗菜に殴られた」

「えぇ!?」


 予想外の人物が挙がったことに、エイトは驚く。


「瑛壱とプリクラ行ったら殴られた。『あなたがエイトくんを苦しめてる』って……私、気づかなかった」

「気にしなくて良いんだよ。俺より、瑛壱さんといる方が楽しいなら、それでいいよ」


 エイトはこの言葉に皮肉を込めたつもりはない。


「……どうして、瑛壱といる方が楽しいのか、私にもわからない。でも、エイトの悲しい顔を見てると、胸の奥が締め付けられるような感覚になる……私はこの『感覚』の正体を知りたい。だから――」


 三咲はプリクラを床に捨て、エイトの手を握る。



「遊園地、一緒に行こう」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ