村での日々 〜魔王軍幹部〜
おれがその日の昼に見たのは、こちらに迫る漆黒。
六つの黒が遥か彼方の空に見えたのだ。
それらを見て、おれは察する。
「セレネリア、魔王軍の幹部って何人だ?」
「急にどうしたのよ。幹部は六人よ」
予想的中。
おれの視力でしか見られないだろう遠方の空を飛行する六つの影は、魔王軍の幹部だと思われる。
「今遠くに六人の黒いヤツらが見えた。多分幹部だろ」
「えっ!?もう来たの…?彼ら各々の仕事が忙しいはずなのに」
どうやら予定と違う来訪らしい。
急に慌ただしく動き出した魔王は、飛行の魔法陣を描きながら言った。
「絶対に森の方に来ないで。最初は彼らに姿を見せるの駄目って言ったけれど、もしかしたら近くに居るだけでも気付かれる可能性があるから」
そして森の方へ飛び立つ魔王。
いやいや…セレネリアさん。
絶対来るなと言われたら、行きたくなるに決まっているじゃあ無いですか。
ただ、好戦的だという幹部たちに見つかるのは少し面倒だし、何より色々と忙しい魔王に更に負荷を与えるのは可哀想だと思う。
おれも気遣いが出来るのだ。
…しかし。
行かないとは一言も言っていない。
というのも、幹部たちに気付かれないであろう策を得たのだ。
いつも通り魔球吸収のトレーニングを行っていた昨日。
魔球吸収の際には全身が鼓動を打つような感覚に襲われるのだが、昨日吸収した時には更に全身の皮膚に痛みが走った。
何かと思って身体を観察するも、異常無し。
トレーニングしすぎか?と思ったが、次の瞬間自分に流れる魔子の様子に変化が訪れた。
なんと、全身の皮膚が薄く魔子で覆われたのである。
…あ、ちなみに…トレーニングをするうちに自分に流れる魔子も見えるようになっていた。
おれが常に魔子を放出しているというのは本当らしく、加湿器のごとく魔子が流れ出ていたのだ。
相変わらずおれの総魔子量は分からないが、これだけ多く放出しているのに一向に尽きる気配が無いというのはヤバすぎると実感した。
だが、全身が薄い魔子の膜に覆われたことによってそれは変わった。
おれが今まで常に放出していたハズの魔子がピッタリと止まったのだ。
更に、近くにいたラミィに変化が無いか聞いてみると、どうやらおれの魔子が見えにくくなっているらしい。
つまり、魔子がおれの全身を覆うことによって、それが壁となりおれの中にある魔子の量や動きが見えにくくなったのである。
膜となる魔子と内側に保有されている魔子、これらは明らかに性能が違うのだが…一体どうなっているのやら。
魔子そのものに違いは無いと思っていたが、ハズレか?
と、その全身を覆う魔子を動かせられないかと思案すると、一気にそれらがバラけておれの体内へ戻っていった。
…もしや、これは意思の力か。
そう思って念じてみると、再び魔子が膜を作りあげた。
なるほど。
この膜は、おれの意思に応じて作られるらしい。
ということは、度重なるトレーニングの結果、おれの意思を魔子に反映させることが出来るようになったのか。
自分の中に流れる魔子を好き勝手操れる…とまでは行かないだろうが、ある程度好きなように動かすことが可能になったらしい。
それで、全身を包むようなイメージで念じると先程の膜が出来上がる。
その状態では自分の保有する魔子が他者から見えにくくなり、流出もしない。
つまりおれは、いわゆる「気配を消す」的なことが出来るようになったのである。
この技を、「絶」と名付け……いや止めておこう。
英語から頂いて「ラーク」とする。
それが、魔王軍の幹部に気取られないための策だ。
おれは魔王軍の会議シーンをこの目で捉えることを決意したのだ。
足早にこの場を飛び去った魔王を、「ラーク」発動と共に追いかける。
森に入ってある程度進んだ所で、魔王は止まって更なる魔法を使った。
「『開拓』」
描いた魔法陣が光を放ち、木々を照らす。
すると、光に照らされた場所がどんどん平地になっていく。
木々は根ごと別の場所へ移動していき、荒れた地面は自然と均される。
魔法が終わった頃には、光に照らされた場所だけが平坦に整えられた土地となった。
「『再現創造』」
立て続けに大きな魔法陣を描いた魔王。
するとその魔法陣から、漆黒の長机が生み出された。
更に七つの魔法陣が描かれると、そこからこれまた漆黒の椅子が出てきた。
創造魔法だろう。
ハントさんが使う創造魔法よりも、めちゃくちゃ速い。
集中してじっくり魔法陣を描いていた彼と対照的に、魔王はパパッと手軽に創造魔法を使ってしまった。
改めて、この魔王は魔族の中でも一線を画すのだなと感じる。
そう感心していると、椅子や机を綺麗に配置し終えた魔王が長机の短辺に座る。
最も位の高い者が座る位置だ。
それから間もなく、空から六つの黒い影が降りてきた。
魔王軍幹部である。
おれが遠くにそいつらを確認してから十分も経っていないのに、もうここまで辿り着いたのだ。
相当の実力者だと見受ける。知らんけど。
魔王がセットアップした即席会議場が見える程度の位置に居座っているおれ。
木の陰に隠れているし、「ラーク」も使っているしバレることは無いだろう…というかバレないでくれ。
そう祈りながらも様子を見ていると、降りてきた六人がそれぞれ着席した。
スーツのようなフォーマルさが醸し出された黒服を着こなす、白髪の若いハンサム。
鮮やかな桃色の髪をツインテールに纏めた、魔王と似た服装の可憐な女。
顔半分が闇に侵食されたような模様に包まれている、黒髪の少年。
角を六本生やし黒い翼を携えた、金髪のイカつい青年。
マントに身を包み大剣を背負った、彼らの中でも一際身体の大きな老人。
額にぶっ刺さった剣が後頭部から突き出している、銀髪の静謐な女。
幹部というだけあって、癖の強いルックスをした面々だ。
あの頭に剣が刺さっている人は大丈夫なのだろうか…。
と、幹部たちの外見を興味深く観察していると、魔王が話し始めた。
「皆、集まってくれてありがとう。早かったわね」
その言葉と同時に、六人全員の魔子が急激に勢いを増した。
これはフートがおれを見て起こした反応で、彼の場合おれを警戒してのことだったが…。
この幹部たちの様子を見るに、警戒とは全く異なる感情を抱いているらしい。
おれの見立てでしかないが、今彼らが感じているのは魔王に感謝を述べられた高揚感、歓喜……と言ったところか。
「いえ。我らが王にお招き頂いたとあれば、最速で駆けつけるのが必定です」
白髪ハンサムが、淡々と言葉を返す。
クールなように見えるが、彼の魔子は身体の中で跳ね回っている。
これは…相当魔王と会えて嬉しいのだろうな。
「魔王様。魔王城が襲撃されたということですが、それは此度の会議が魔王城にて行われないことと関係があるのでしょうか」
ピンク髪のツインテ女子が、これまた淡々と魔王に質問する。
彼女も例外では無く、身体の内側ではこれでもかというほど魔子が暴れ回っている。
「直接関係があるわけでは無いけれど、今魔王城が会議に使える状態ではないというのは確かだわ。不便をかけるわね」
「滅相もございません。魔王様がご無事でさえあれば、我々は何も厭わない」
「それじゃあ早速だけど本題に入るわね。今回、魔王城に加えてガルヴ村にまで神族の襲撃があった。……村に被害が及んだことついては、私の責任なのだけれど…。それらの事件を考慮して、国全体に警戒と防衛の強化を施すことにしたわ。神族が私たちに戦争をさせようとしているという予測は以前話したわよね?…それの動きが、段々と強くなってきている。だから、どの種族とも、まして魔族同士でも絶対に戦争を起こさないようにしたい」
幹部たちは皆魔王を静かに見つめ、話に聞き入っている。
相変わらず全員魔子は暴れまくりだが。
みんなポーカーフェイスすぎる。めちゃくちゃ面白い。
「そこで皆には、担当地域の全ての町や村に赴いて、とりあえず防御魔法機構の整備と…出来れば強化をして欲しい。町によっては、各々の判断で今回のことを説明してくれて構わないわ。ただ、魔王の言葉以外受け付けないっていう人達もいるから、気を付けてね」
「魔王様」
「何?」
「お話を遮って誠に申し訳ございません。…防御魔法機構の強化は、どのように致せば宜しいでしょうか」
顔半分が闇に包まれた少年が、その幼い見た目からは想像つかない誠実な声と口調で魔王に尋ねた。
そんな彼も魔子が凄いことになっている。
もうカオスすぎて面白い。
「主に、神性への耐性を強化してくれればいいわ。あと人族が神族と手を組んでいたというのを考えて、人族の操る属性魔子への耐性も上げてくれると助かるわね。あとの拡張的な強化は私がやるわ」
「仰せのままに」
「直で話したいことは以上ね。魔王城の襲撃とガルヴ村の襲撃の詳細はこれに入ってるから、各自確認しておいてちょうだい」
魔王が魔法陣を描くと、手のひらサイズの箱が六個出てきた。
それらには小さな魔法陣が描かれており、独りでにそれぞれの幹部の元へ動いていく。
遠くから招集した割に話す内容が少ないなと思ったが、今回の事件の詳細が入った資料を渡すためでもあったのか。
…にしても、魔王がやってた遠隔通信じゃこれは出来なかったのだろうか?
ふつーに遠隔で伝えるのじゃ駄目なのか。
「あとは、皆の様子を聞きたいわ。担当地域の異常とか、要望とかがあったら聞かせて」
「魔王様。ご報告が」
「ヴェルク。どうしたの?」
六本角に悪魔の翼と、イカつい見た目をした金髪青年。
遊ばせヘアというか、ボサボサというか…とにかく乱れた感じの頭をしている彼だが、やはり態度は物凄く丁寧だ。
ハントさんも見習った方がいい。
「私の担当地域に当たるサージ街にて、神族の影響を受けたと思われる魔族を発見致しました。特に危険な行為はしておりませんでしたが、その魔族が元となって家族や友人に僅からながら神性魔子の影響が出ていることが判明致しました。今は軟禁状態にありますが、処分はいかが致しましょうか」
「神性魔子が伝染してしまっている、ってことね…。私が行って神性を払えないか試してみるわ。それまでは、悪いけれど軟禁したままで。でも待遇はちゃんとしてね。恐らくその魔族に罪は無いから」
「承知致しました」
「他に誰か、報告はない?」
「魔王様。私の担当地域でも同じような事例が」
「フラット。詳細をお願い」
頭に剣が豪快に刺さった銀髪女性が喋った。
生きているのは分かっていたが、剣が刺さっていても全く動じず話をするのが些かシュールで笑えてくる。
「ファートル村にて男性が突然神性を帯びた杖を使って魔法を発動、自分を神の盟友だと叫びながら村を襲撃しました。即座に私が駆けつけて対処、神性の杖は徴収し保管、犯行者は自害しました。村の死傷者はありません」
「よく村を守ってくれたわね。ありがとう、フラット。……その男性が神族との関係に走る状況を作ってしまったのは、国の環境のせいかもしれない…。後でその村の様子と、男性の詳細を聞きに行くわ。時程は追って連絡するわね」
「は。」
「他には?
………もう無いみたいね。それじゃあ今回の会議は終了よ。皆、神族に気をつけて。各地の防御強化、宜しく頼むわね」
これ以上報告が無いことを確認すると、魔王は会議をお開きにした。
締めの言葉を放つと、早々に飛行魔法で去ってしまった。
幹部たちが思いのほか早く来たため、先程やる予定だったことを一旦中止して会議を開いたのだ。
会議…というか、魔王の指示と幹部の報告を二件聞いただけだな。
本当に集まる意味あったのだろうか。
それはそれとして、幹部たちは会議場から動く気配が無い。
皆、魔王が去ってからずっと黙っている。
その沈黙の間に、六人の中で暴れ回っていた魔子が落ち着きを取り戻していった。
しばらく経って、全員の魔子が正常の流れに戻ったと思ったその瞬間。
白髪ハンサムが、手を机に出したかと思いきや力の限り拳を握り締め、歯を食いしばった。
鬼のような形相で、もはやその様子は怒り以外の何も示していない。
見誤ったか。
魔王がいた時の様子では、魔王と会えて歓喜に溢れているような雰囲気があったが…もしかしてそれは全て取り繕っていただけで、実は魔王を憎んでいるとか。
ヤバいな、そうなると幹部たちの魔子の昂りは魔王への憎悪を表していたことになる。
幹部全員に敵対されているとなると、魔王が危険だ。
こいつら全員が謀反を起こせば、魔王とて対応できなくなる。
まして今は神族のことで手一杯なのだ。
神族と戦っている間に後ろからブスリ、なんて展開も有り得る。
こいつらの真意を確かめてから、場合によってはここで全員始末する必要があるな。
……なんて警戒を強めていた、その時。
「魔王様、麗しすぎる…………ッッ!!」
親の仇を見るような形相で、言葉を絞り出した白髪ハンサム。
………聞き違いか?
「数ヶ月と時間を置いた所為だ…………最早美しすぎて直視すると脳が活動を停止する……ッ!」
おれも、ついに耳がおかしくなったか?
自分の耳を疑っていると、ピンク髪のツインテール女が喋り出した。
「もう駄目、魔王様女神すぎ…………魔王様が喋る度にあたしの全てが浄化される………」
……………おれの耳が狂ったんじゃない。
「僕も耐えきれない。あと数秒でも魔王様がこの場に居たら、尊さで爆散する所だった」
こいつらが狂っていたんだ。
魔王の激烈なファン、というか…狂信者だった。
「オレなんて名前呼ばれちまったぜオイィ。もう死んでも良いや、幸せすぎる」
ヴェルクと呼ばれていた金髪の彼は、魔王に対して誠実な態度を取っていた時とのギャップがすごい。
乱雑な金髪で尖った目付きというルックスに似合う喋り方に大変化した。
「ジュール爺、ありがとうね。魔王様とお話出来る権利を取引してくれて」
「いえ……フラット嬢。この儂は、魔王様の御姿を見られただけでも満足だ。それよりも、ここ最近負けてばかりだった貴女にこそ権利は与えられるべきと思ったのみです」
剣がぶっ刺さった女フラットは、隣に座る大柄の老人へ感謝を述べる。
魔王と話せる権利………?
「しっかしよォ、この方式変えねぇか?魔王様とお話する権利と順番を実力で決めるっての。いっつもお前らが一番と二番じゃねェか」
「俺達で話し合って決めたことだ…今更文句を付けるな、愚か者め。魔王様とお話出来る人数は良くて五人まで。あのお方の時間を我らの下らない言葉で穢す愚行はなるべく慎むのだ」
「それは分かってらぁ。ただ、オレだって一回でいいから一番に話してぇんだよ。…まぁ魔王様のお姿を見れるだけでも幸せだがよ」
「今日も魔王様の女神力爆発してたよね!!お城で会議出来ないってだけで『不便をかけるわね』って!いや天使?女神!?あのお方の存在が世界の平和を保ってるんだわ!」
「オイオイそれ言ったらおれとの会話の方がえげつないぜ。神性を受けた魔族を、そいつに罪は無いから好待遇しろと仰ったんだ。慈悲の塊すぎて気絶しそうになったぜ」
「馬鹿ね。私と魔王様の会話を聞いてなかった?ファートル村の男は自分の意思で神に縋ったというのに、国の環境…つまりは魔王様の治める国に原因があると思って、それを即座に改善しようとしているのよ。慈愛なんてものじゃ無いわ。言葉で表せないのよ、魔王様の神聖さは」
「確かにその通りだがよォ、フラット。ジュール爺に権利を貰うのは反則なんじゃねーか?てめーが強くなって勝ち取りゃ良いのによ」
「ヴェルク…それを言ったら貴様こそ強くなるべきだ。実力で決める方式に文句を付ける前にな」
「あーあーうるせェって。グランツェットさんよ、あんた強すぎんだよ。強くなってもあんたを越えらんねぇから言ってんだろぉが」
「実らない努力は努力では無い。精々励むことだな、この愚か者が。そもそもこの方式は、より切磋琢磨し魔王様のお役に立つことを目的としているのだ。本筋を違えるな」
「分かってらぁ。…………にしても、魔王様やっぱ綺麗だなァ……」
「それについては貴様に完全同意だ。もはや美しいという言葉すら魔王様の前では醜い」
「僕は、魔王様の真の魅力は声にこそ在ると思う。あの声を知覚した瞬間、諸人は救われる」
「あたしもハルくんに同意だなー!魔王様の声を聞いてるだけで永遠に生きられる気がする」
「あなたたち、馬鹿なの?魔王様の普段からの所作こそ一番美しい点よ。あのお方が歩くだけでどんな悪人も改心するわ」
「まぁまぁ皆様方。結局、魔王様の全てが素晴らしいということで決着としましょう」
「「「「「同意」」」」」
………なんだ、これは。
魔王軍幹部……?
セレネリアファンクラブの間違いじゃないか。
全員、あいつのこと好きすぎだろう。
確かにあいつは美しいし優しいが、もはや度を超えて神格化されている。
くそ…ちょっとでも警戒したおれが馬鹿みたいじゃないか。
なんだこのおもろい集団は。
「…よし。次回の会議まで、各々魔王様のご指示を全力で遂行しろ。解散だ」
グランツェットと呼ばれた白髪のハンサムが、魔王ファンクラブ…じゃなくて魔王軍幹部たちのリーダー的存在なのだろう。
ヴェルクとやらの反応を見るに、グランツェットは彼らの中でも一番の実力を持っていそうだ。
そんなこんなで、魔王の魅力を言い合っていた彼らは一斉に各地へ飛び立った。
………いやーー………
魔王軍幹部、愉快すぎる。
村に戻って、魔王のところへ向かった。
何やら魔王機動隊の人達と話をしていたが、丁度終えてまた別の場所へ行くようだ。
そこを捕まえて、少し聞いてみる。
「随分早く帰ってきたな。会議というもんだからもっと長時間話し合うのかと思った」
「指示を出すのと、今回の事件の資料を渡すだけだったから。…あとは、幹部たちの様子を確認するためっていうのが大きな理由ね。皆変わりないようで何よりだわ」
「そういえば、魔王軍幹部の人達とは親しいのか?」
「うーん………親しいか親しくないか、ちょっと分からないわね。みんないつも淡々としてるっていうか…私の指示したことは完璧にこなしてくれるんだけれど、どこか淡白っていうか…ね」
「…ふ、そ、そうか」
「何笑ってるのよ?……彼ら、私の命令に嫌々従ってないか心配だわ。私が魔王だからって理由で、意見を出すのを躊躇ったりしてなきゃいいのだけれど…」
「あぁ、そうだな。………ふ」
「だから何で笑ってるのよ…!訳が分からないわ」
いやいや、このすれ違いは実に面白いな。
幹部が感情薄い感じで接してくるから、ちょっと心配になってる魔王。
魔王が好きなあまり感情が昂りすぎてしまうので、それを隠すためにポーカーフェイスを貫く幹部たち。
とりあえず分かったことは…この魔王軍の関係は、永遠に安泰だということだな。
彼ら魔王ファンクラブは後々活躍します。
私は彼らが好きです。




