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原初のヒーロー  作者: 七星北斗
修正前
63/117

残響2

 彼方の能力の属性は光である。光属性の刀を具現化すると、前線に突入する。


「僕と鹿ノ谷は炎女。万利と足立は薄小豆色髪を任せた。二✖️は銀髪を頼めるか?」


「言われんでもわかっとるわ」


 五人は疾走しながら手短に会話を済ませると、各々のが得意とするスタイルを実行する。


「また自殺願望の人が増えたね」


 炎女が口を開いた。その口調は年相応な子供らしいものだった。


「お嬢様が手を下される必要は御座いません」


「そうです。ハールにお任せ下さい」


挿絵(By みてみん)


「いえいえ、レーベにお任せ下さい」


挿絵(By みてみん)


「二人に任せたー」


「承りました」


 のんびりとした口調で、炎女は後方に下がる。


 そしてハールとレーベが、五人の前に立ちはだかった。


「この先に進むには、二人を倒すしかないようだね」


 五人は視線を交わすと、同時に動いた。


 二✖️の能力、水鉄砲をレーベに向かって撃ち出した。しかし、水鉄砲を連射するが当たらない。


 足立の能力は、摩擦である。二✖️との能力の相性は良好。


「合体技水雷」


 二✖️の水鉄砲と、足立の摩擦による静電気の合体技だ。


 レーベはふむと頷くと、片足を軽く浮かせる。そしてグッと力を入れて地を踏む。


 レーベが地を踏むと、地面から土の壁がせり上がった。


 水雷は土壁に防がれ、パシャっと土壁を濡らした。


「土埃が付きましたわ」


 レーベは白いドレスの埃を払うように叩く。


「有害です。あなた方は有害です。お嬢様に楯突く全てが有害です」


 レーベは告げる。陶器のような冷たい表情からは、何も読み取ることはできない。


 両腕を鋭い刃へと形状を変化させ、レーベは素早い動きで彼方の首を切り落とそうとした。


 彼方は鹿ノ谷に襟首を引っ張られ、薄皮一枚で回避することができた。


「ボーッとするな」


「悪い」


 彼方は集中して、ハールとレーベの動きを感じ取る。レーベの気の流れに動きを感じた。レーベは前進してくる。


 彼方は半歩後退すると、遅れてレーベの斬撃がやってきた。


 レーベの斬撃は空を切る。驚いた表情になるが、構わず怒涛の連撃が続く。


 彼方はレーベが動くよりも早く、動作が終了していた。


 レーベの隙を見て、刀の柄で柄打ちをする。


 彼方の柄打ちを回避しようとレーベはするが、動けない。


 足元を見ると、レーベは彼方に足を踏まれていた。


「この糞虫が」


 レーベから気の流れが急速に動くのを感じる。


 しかし、それよりも早く、彼方の柄打ちがレーベの腹部に炸裂した。


 柄打ちがレーベの腹部に当たった瞬間、気の流れが分散された。


 それが彼方の能力の一つである。

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