残響2
彼方の能力の属性は光である。光属性の刀を具現化すると、前線に突入する。
「僕と鹿ノ谷は炎女。万利と足立は薄小豆色髪を任せた。二✖️は銀髪を頼めるか?」
「言われんでもわかっとるわ」
五人は疾走しながら手短に会話を済ませると、各々のが得意とするスタイルを実行する。
「また自殺願望の人が増えたね」
炎女が口を開いた。その口調は年相応な子供らしいものだった。
「お嬢様が手を下される必要は御座いません」
「そうです。ハールにお任せ下さい」
「いえいえ、レーベにお任せ下さい」
「二人に任せたー」
「承りました」
のんびりとした口調で、炎女は後方に下がる。
そしてハールとレーベが、五人の前に立ちはだかった。
「この先に進むには、二人を倒すしかないようだね」
五人は視線を交わすと、同時に動いた。
二✖️の能力、水鉄砲をレーベに向かって撃ち出した。しかし、水鉄砲を連射するが当たらない。
足立の能力は、摩擦である。二✖️との能力の相性は良好。
「合体技水雷」
二✖️の水鉄砲と、足立の摩擦による静電気の合体技だ。
レーベはふむと頷くと、片足を軽く浮かせる。そしてグッと力を入れて地を踏む。
レーベが地を踏むと、地面から土の壁がせり上がった。
水雷は土壁に防がれ、パシャっと土壁を濡らした。
「土埃が付きましたわ」
レーベは白いドレスの埃を払うように叩く。
「有害です。あなた方は有害です。お嬢様に楯突く全てが有害です」
レーベは告げる。陶器のような冷たい表情からは、何も読み取ることはできない。
両腕を鋭い刃へと形状を変化させ、レーベは素早い動きで彼方の首を切り落とそうとした。
彼方は鹿ノ谷に襟首を引っ張られ、薄皮一枚で回避することができた。
「ボーッとするな」
「悪い」
彼方は集中して、ハールとレーベの動きを感じ取る。レーベの気の流れに動きを感じた。レーベは前進してくる。
彼方は半歩後退すると、遅れてレーベの斬撃がやってきた。
レーベの斬撃は空を切る。驚いた表情になるが、構わず怒涛の連撃が続く。
彼方はレーベが動くよりも早く、動作が終了していた。
レーベの隙を見て、刀の柄で柄打ちをする。
彼方の柄打ちを回避しようとレーベはするが、動けない。
足元を見ると、レーベは彼方に足を踏まれていた。
「この糞虫が」
レーベから気の流れが急速に動くのを感じる。
しかし、それよりも早く、彼方の柄打ちがレーベの腹部に炸裂した。
柄打ちがレーベの腹部に当たった瞬間、気の流れが分散された。
それが彼方の能力の一つである。




