リアル1
僕は今どこにいるでしょう?
目の前は海、振り返ればジャングルのような雑木林。
無人島に放り込まれたなう。
所持品は一食分のドライフルーツのみ。
影月は拠点の設置、光莉は海で泳いでる。
忍者兄妹は今日もマイペースだ。
自分の拠点を作るのも、食材の調達なども、全て自分でしろとのこと。
拠点の設置のやり方を、影月のレクチャーを受けてするが上手くはいかない。
拠点を組み立てる最中に壊れたり、風を受けて崩れるのだ。
長い時間を拠点で過ごすわけではないので、簡素な拠点を作っているのだが、これがなかなか難しい。
無人島の資材を利用して、拠点を組み立てる。
なんとか五時間かけて拠点を作ることに成功した。
早朝に無人島に上陸したのだが、拠点作りが終わる頃には昼になってしまった。
腹の虫が騒いでいる。
影月の話しによれば、この無人島周辺では、毒素を持った植物プランクトンを餌さとする貝はいないらしいので、加熱さえすれば問題ないとか。
海岸で貝をゲットしたが、火をどうやって起こそう?
図書館で調べた情報によれば、火きり板と火きり棒、そして燃えやすい毛玉のようなものさえあれば、火を起こせるらしい?
いわゆる、きりもみ式と呼ばれる方法を試してみることにした。
棒と板、燃えやすそうな線維状のものを雑木林で見つけた。
拠点に戻り、火起こし開始。
三十分経過、火は起きない。
一時間経過……ぐぬぬぬぬ。
手と腕が痛い、疲れた。
影月と光莉は隣で焼いた魚を食べていた。
光莉が海で泳ぎながら、ついでに魚を取ってきたようだ。
焼いた魚に涎を垂らしながら見ていると、影月が申し訳なさそうな表情で彼方に声をかける。
「主君、ご苦労されてるようですな。しかし、手助けはできません。ご自分の力で頑張ってください」
影月はバリバリと焼き魚に食らいつく。
「言われなくてもわかってるよ。少し匂いにつられただけだい」
がむしゃらに擦るが、火は起きない。
影月は、そんな彼方をジーッと見ると、ポンと手を打った。
「ですが、アドバイスくらいならできますよ。俺のアドバイスを聞きたいですか?」
彼方は空腹を我慢できず、首を激しく縦に振る。
「そうですねー。無人島の漂流物には、ロープなんてあるんじゃないですかね?それを使えば少しは楽に火を起こせると思いますよ」
ロープ…そういえば、ロープを使った火起こしのやり方をがあったような?
「図書館で火起こしの本読まれていたじゃないですか」
そうだ、僕はロープを使った火起こしの方法を知っている。
彼方は、図書館で読んでいた火起こしの方法の一つを思い出した。
「なるほど、弓切り式か!ありがとう、ロープ探してくる」
二人の声援を背に、彼方は小走りで砂浜に向かった。




