表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/14

1年生 夏3

この回は加筆するかもしれません

 1年生の校内魔術大会、マスラではこの大会で優勝するのは、セレナが応援したキャラだった。始まる前に頑張ってと言ったキャラが優勝して好感度も爆上げという素晴らしいイベントだ。


 そう考えると、私はぶっちぎりの優勝になるのだろう。なぜなら、


「フレーフレー、エリちゃん。エリちゃんならきっと優勝できるから頑張って!」


 マスラの4倍くらいセレナに必死で応援されてるのだから。


 ☆


 1回戦の相手は、スタン・デフォード。大司祭の息子で攻略対象だ。


「エリザベート嬢、君のような美しい女性を痛めつけるのは、あんまり得意ではないがここは勝たせて貰うよ」


 うぜぇーー!


「残念ながら、勝つのは私ですわ」

「ふっ、面白いことを言う女性だ」


 こいつは、絶対倒す。


 私はスタンのみぞおちの位置に向けて拳を構える。そして、教師の開始の合図と同時に私の拳はスタンのみぞおちに入り、スタンは吹き飛んで行った。


 この世界の魔法というのは、いくつもの属性を使えるものではなく、一人一人が固有の属性を持っているのだ。多くの人は、4大属性である火・水・土・風を持ち、属性を放出したりすることができる。しかし、魔法の理解を深めると概念領域の魔法を使うことができる。


 火属性であれば、全て物を破壊する神の焔、あらゆる者を癒す不死鳥の聖なる炎のようなものを自由に出したりすることができる。他にも、水属性なら人の水分を全て吸収して一瞬でミイラにすることも出来る。


 そして私の属性は地属性である。土ではなく地だ。地球属性ということで土の上位互換だ。1回戦、私はスタンと私の足元の地面を高速で動かしスタンのみぞおちに拳をぶち込んだ。前世の漫画になぞらえて言うならば、JETピストルとでも名づけようかな。


 勢い余って吹っ飛ばし過ぎたので、ちょっと反省してる。


 セレナとヨシエが待ってる観客席まで戻ってくると、


「おかえり、エリちゃん。チョーかっこよかったよ」

「そう?」

「うん、今日のエリちゃんは世界で一番カッコイイよ」


 セレナにそんなことを言われるなんて超絶照れる。


「それじゃあ私もアンタに負けないよう、行ってくるね」


 とヨシエはコロシアムに向かっていった。


「頑張ってね、ヨシエちゃん」

「頑張れ」


 ☆


「エリちゃん、ヨシエちゃん勝てるかな?」

「9割負けると思う」

「結構酷いこと言うね、エリちゃん」

「まぁ、ヨシエの魔法は戦闘向きではないから」


 ヨシエの属性は「辞書」概念領域に入っているとはいえ、その魔法は知りたい事を知ることができる能力だ。詳細なところまで知ることができるので、どちらかと言うとインターネットの検索エンジンと例えるのが正解のような気がする。


 戦闘以外なら、すごい魔法なんだけど。ほら、火の魔法使いの子にボコボコにされちゃった。


 ☆


「エリちゃん、私も頑張るから。勝ったらなでなでして」


 とセレナが自身の出番の前に言い出したので


「わかった」


 と私は答えた。別になでなでくらいならいつでもしてあげるのになぁ。


 1回戦はセレナの圧勝だった。


「エリちゃん、なでなでして」


 と上目遣いでセレナはそう言った、かわいい。


「えへへ」


 頭を撫でるとセレナはそう言ってはにかんだ、なにこの可愛い生き物。


 ☆


 2回戦、概念領域を理解してる私はそこらの雑魚に負けるわけがなく快勝だったが、セレナは攻略対象でアーサーの双子の弟のモルドレットは強く負けてしまった。


「エリちゃん、勝てなかったよ」


 と私に泣きついてくるので、しばらく頭を撫でてあげた。しばらくすると、セレナは落ち着いたようで、


「ありがとう、エリちゃん。エリちゃんなら、絶対優勝できるから私の分も頑張って」


 と朝以上に応援された。こうなったら優勝するしかないよな。


 セレナの応援のおかげか準々決勝まで勝ち進み相手はランスロットだった。


「ふっ、アストロン。今回の俺は、前回のように簡単にやられたりはしないからな覚悟しろ」

「期待しといてあげるわ」


 開始直後にまた、地割れをするとランスロットは宙に浮いていた。


「浮遊の自己強化ね」

「どうだ!これで地割れは効かないだろ!」


 ドヤ顔で言ってきてムカついたので、私は辺り一面にゴーレムを召喚してやった。


 某ゲームからとってUnlimited(無限の)golem(ゴーレム)works(生成)とでも呼ぼうかな。


 2分もすると、ランスロットは屈強なゴーレム軍に敗れ、


「ギブギブ、俺が悪かったから」


 とヘナチョコになっていた。


 さて、準決勝は私のかわいいセレナをボコした、くそ王子のモルドレットだ。こいつは、大人しい図書委員タイプのイケメンで1番の常識人でなんも面白みがない。


「あんた、私のセレナをボコボコにしたんだから、覚悟は出来てるんでしょうね」

「僕は、優勝する。その覚悟はできてる」


 そんなカッコイイことを言ったモルドレットだが、私が概念領域の魔法の重力の魔法を使い動けなくさせたので、一瞬で私の勝ちになった。


 戦闘後、モルドレットが私に近づいてきて、


「エリザベート、強かった。僕の師匠になって」


 とむずがゆいことを言ってきた。


「私の修行は厳しいがついてこれるかな」


 なんてふざけたことを言ったら、


「オッス、ししょう」


 と乗り気になってしまった、どうしよう。


「エリちゃん、わたしの仇をとってくれてありがとう。このあとの決勝も頑張ってね」


 と抱きついてきた、いつもかわいいな。


「うん、ししょうならかてる」

「なんで、アンタがいるんですか」

「でしはししょうについてくもん」

「私のエリちゃんを勝手に師匠にするのやめてくれます」


 なんか、セレナとモルドレッドの仲が悪いな。1度戦ってるしそんなもんか。


 ☆


 さて、決勝だ。


「はぁ、エリザ今すぐにでも蹴って欲しいが優勝してからにさせてもらうよ」


 早速気持ち悪い事をアーサーが言ってきた。


「いや、始まる前ならいっか。今すぐ蹴ってくれ!」


 と鬼気迫りながら私に迫ってきた。


「はいはい、そこまで」


 と先生が止めてくれた。ありがとう先生!


「まぁ、いい蹴りは勝ってからのご褒美にしよう」

「あんたには、勝たせないから」

「それでは、はじめ!」


 私は早速、概念領域を利用してアーサーを足封じ私は後ろに下がり、地割れ。


 アーサーは剣を出してして、地割れ止める。


 アーサーの魔法は剣。この学校では、概念領域を使えるのは、私とヨシエそしてアーサーだ。


「こい、エクスカリバー」


 アーサーはマスラでも最強と呼ばれる剣、エクスカリバーを呼び出した。


 そしてアーサーは、エクスカリバーを一振。ありえないくらい地面が抉れた。私が、概念領域による高速移動がなければそこで終わってた。


 私は一気にケリをつけるためにアーサーの重力の負荷を上げる。


「いいね、エリザ。でも、効かないよ」


 そう言って、新しい剣を出して一振。アーサーにかかった重力は解除された。


「この剣は魔斬剣、どんな魔法でも切る剣だ」


 強い、その言葉がこぼれてしまう。でも、応援してくれる、セレナやヨシエのためにも私は負ける訳にはいかない。私は、ゴーレムを作ったり、重力をかけたりするが全部切られる。


「エリザ、効かないんだから諦めて僕を蹴ってくれ!」


 こいつは、いつになっても懲りないな。しかし、勝った。私はアーサーにゼロ距離である魔法を放った。地球の自転についてけなくなる魔法だ。


「なっ……」


 アーサーは吹っ飛んでいき、エリアアウトで私の勝ちになった。


 会場が一気に湧く、観客席にいたセレナが飛び出して私に抱きつく。


「やったね、エリちゃん。おめでとう!さすが私のエリちゃんだよ。強くて、可愛くて、優しい。隙がひとつもないよ、私はエリちゃんみたいな友達を持てて幸せだよ」


 優勝が決まった後、セレナは私に抱きついてそう言った。


「セレナよ、君のではないぞ。私のエリザベートだ」


 と横にいた、アーサーがよく分からないことを言い出した。


「ぼくのししょうだ」


 となぜか、モルドレッドも混ざってくる。


「はぁ、黙ってくれませんか。ド変態クソ王子共」

「兄さんとひとくくりにしないで」

「あぁ、セレナ。君の罵倒もエリザの蹴りと同じくらい最高だ」


 そう言う王子を見て私はこの国の将来がとても心配になった。


百合の間に入る男は悪い文明


主人公最強タグ足そうかな……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] M王子は面白くて面倒です。 ストーリーはまだ楽しいです。 ありがと
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ