エピローグ
私が国家転覆罪で捕まったあの事件から半年が経った。ちなみにバカ王との戦争は3日で終わった。
早すぎとも思わなくもないが、こっちの戦力が強すぎたのだ。まず、魔法学園の生徒全員。アーサーとモルドレッドがいることでアーサー派モルドレッド派に別れて権力争いをしていた貴族。中立派も私の実家のアストロン家を含む多くの貴族が加わった。さらに王が主導となって魔術教団の非道な実験をしたと言ったら民衆は寄ってたかってこっちに着いた。
さらに私は、それを阻止しようとしたから正義の女神と呼ばれこっち側のグループの頂点まで祭り上げられた。こんだけ人がいると王も数より質で勝負しようと思っていたのかもしれないが、圧倒的人数差によって3日も持たず降参した。
その後バカ王、達旧王政側は島流しということで国から追い出され、私を王とする新国家が樹立された。なんで。
もとの世界だったらJKやってるような私がなんで国家の最高支配者になっているんだ、意味が分からない。それに若者だけの国家運営なんてすぐに限界がきて崩壊すると思っていた。
しかしそんな事は起こらなかった、なぜならアーサーを含むマスラの攻略対象どもがなぜか無駄に優秀で国家崩壊の兆しなんて全くなかった。むしろ良くなったぐらいだ。
そして、私はちょくちょく地方に出張になった。理由は簡単、地の概念領域を使いこなす私はありとあらゆる工事がかなり便利になるのだ。私は工事業者じゃないんですけどー。一応立場上は女王なんだけどな。
そんなことをやっていたので、最後の方はほとんど出席していなかったが、最近私は学校を卒業した。
そして今日は、教会にいる。私の隣には、純白のドレスの少女がいる。セレナである。そして、私の格好も同じく真っ白だ。今日は私とセレナの結婚式なのだ。
あれ?おかしいな私の性的嗜好はノーマルだと思ってたのになー。まぁ、好きになったセレナがたまたま女の子だったと思えば気は楽かもしれない。
「エリちゃん、一緒に幸せになろうね」
そう私に囁くセレナ。可愛い。
「ええもちろんよ」
こうして私達は結婚した。
この先なにがあってもセレナと一緒なら、幸せだろうと私は未来に思いを馳せた。
☆
エリザベート・アストロン
共和国誕生前の王国最後の女王で、救国の乙女や永世女王など呼ばれている。彼女は、学生時代に腐った王政を崩壊させ自ら女王に君臨した。彼女は幅広い層の国民に愛され。また彼女の政治手腕は後世でもかなりのものと呼ばれ、後の共和国が誕生したのも彼女の政治の成果とも言われている。そして、世界初の同性婚者として有名で彼女の隣には、常にセレナ・ホーリナーがおり晩年まで仲睦まじく過ごしたと言われている。
世界の偉人伝第3巻より引用
これで、エリザとセレナの物語は完結です。ここまで応援してくださった皆さんありがとうございました。皆さんのおかげで凄くいい作品が書けたと思います。ありがとうございます。