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天照らす守護者(ガーディアン)  作者: 緋吹 楓
3話 現実の戦い
13/21

旧友

あらすじ

行動不能に陥っていたルークとスミス。

救援に駆けつけたのはEA共同戦線のマルクスとエレーナであった。

ルークがバトア島からの撤退を開始した同時刻。

煙を吹いたオリオン級ベテルギウスがある島へと降りたとうとしていた。

そこにはバトア島よりも小さな基地があった。




基地内に警報が響き渡る。


『被弾したオリオン級ベテルギウスが接近中!1番ポートにいる作業員は即刻避難せよ!』


中型艦用のドックである1番ポートが大型艦のベテルギウスの為に開こうとしている。

誰の命令であろうか、そんな事をしては港が使えなくなるかもしれない。

その事にはこの小さな基地の司令官も気がついていた。




「誰だ!俺は港を開けろだなんて言ってないぞ!」


管制室にこの基地の司令官が乗り込んでくる。

全力で走ってきたのか、額に汗が滲んでいる。


「しかしメディ司令、オリオン級のカインハート大佐から開けろと・・・」


「馬鹿野郎!!あんなもん入港許可したらどれだけ被害が出るか分かったもんじゃないぞ!」


「す、すみません!」


「まあいい、マイクを貸せ!俺が話す!」


置き型のマイクを引っ張り、自分の前まで持ってくる。

すぅ・・・と息を吸った後、メディは爆声で喋り始めた。


『司令官から各位へ!1番ポートは何があっても開けるな!ベテルギウスは塩漬けにしておけ!』


案の定現場には動揺が走る。

とはいえ、誠実で人望があるメディの命令は基地内の最後の1人まで行き届いたようで、ボロボロのベテルギウスはすぐそばの海へと着水した。



ベテルギウスから降りて来た将官達が臨時用の渡しを歩いて基地内へと訪れようとしている。

バトア島での戦いから少しの休憩もしていなかったのか所々軍服がくたびれている。

正面口から一番近い部屋で出迎えの準備をしているメディに1人の尉官が話しかける。


「メディ大佐、手伝います。」


「おお、ロレンズか、助かる。」


ロレンズと呼ばれた尉官はどこからか茶菓子を取り出してくる。


「さすがロレンズだ、気が利くな。」


「いえ、大佐があんな外道の為に動いてるのに僕が何もしないというのはいけないです。」


「おいおい・・・今だけはそんな風に呼ぶなよ。」


「分かってますよ。」


ティーカップを取り出しながらそう言った。




息のあったコンビネーションで薄汚れた部屋があっという間に会談部屋へと変わっていく。

準備が終わった頃に、基地の兵が伝令を告げてくる。


「カインハート大佐が参られました。」


「入れてくれ。」


メディがそう言った途端、部屋のドアが勢いよくあけられる。

眼帯をした男がズカズカと入ってくる。


「サモア島基地へようこそ。」


「メディ!この基地の司令官が貴様で良かったな!でなければ首を刎ねていたところだ!」


「そう言うなカインハート。我が基地の事情も理解してくれ。」


来賓のソファに自ら座る。


「飲み物はあるか?」


ロレンズがティーポットでカップに紅茶を注ごうとする。


「紅茶はいい、コーヒーにしてくれ。」


「・・・」


用意した特注の紅茶を断られるロレンズであった。




安売りのインスタントコーヒーの香りが部屋中に広がる。


「まずは昇進おめでとうと言っておこう。」


「ふん!階級なんぞただの見せ掛けに過ぎん。」


出されたコーヒーを不機嫌そうに飲む。


「聞かせてくれ、何を盗んできたんだ?」


機密なようで、大した情報が入ってきていないのだ。

荒々しくカップを置く。


「知りたいか?ならベテルギウスに来い!」


旧友だからこそ見せようとしたのだろう。


「・・・ああ分かった。ロレンズ行くぞ。」


カインハートとメディが立ち上がる。


「一体何なんですかね?」


「見てみればきっと分かるさ。」


3人は渡しを歩いて塩漬けされたベテルギウスへと向かっていった。

どうも緋吹 楓です。

読んでいただきありがとうございました。

ルーク達が今まで追っていた艦の名前が分かりましたね。

G.H.側に新たな登場人物が出てきました。

彼らももうちょっと活躍してくれるかも?

次回もよろしくおねがいします。

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