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戦いまでのカウントダウン
世の中には悪い大人が沢山いる。
なのに、罰せられているひとはごくわずかだ。
それなのに僕ら子供は罰せられる。
何故なのか?
毎日校則に縛られる。
大人に縛られる。
宿題を忘れたとか、廊下を走った、とか。
寝坊して遅刻したとか、靴下が短い、とか。
こんな事で罰を受けるのか?
なら大人は?
子供を誘拐したとか、人を騙したとか。
人の命を奪ったとか、物を盗んだとか。
そんな事をしても捕まらない
罰を受けない。
こんな世の中はおかしくないのか?
………………。
中学1年生の夏休み。
工藤翔太はベッドに寝転がりながら、綾斗の言葉を思い出した。
あの計画が現実になるまであと3日。
綾斗は本気なのだろうか?
思わずOKしてしまった自分に今更後悔する翔太だった。