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邪神の使い  作者: 日月
第一章 邪神の仕事
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第2話

「えーっと、今回は御縁がなかったと言うことで、またの機会にお願いします。」



君子危うきに近づかずだっけ?面倒事は極力避けて進みたい。とりあえず蘇生してもらった事には感謝して煙に巻こう。そうしよう。



「待ってください、話だけでも聞いてください。必要なことなんです。どうか、どうか。」



すがり付くなよ、邪神の威厳皆無だな、おい。つか邪神が泣くなよ、目がうるうるしてるぞ。なんかこっちが悪い事してる気がしてくるじゃん。どうも邪神らしくないよなーとか考えてたら、とうとう泣き出した。鼻水垂れてんですけど。



「仕方ないじゃないですか。左遷されたんです。夜空の女神様の眷属神だったんです。邪神なんてやった事ないんです。ちょっとつまずいて主神様ハゲの髪の毛毟むしっちゃっただけなんです。遠くの世界の邪神なんて、経歴に傷がつくから誰もやりたくない仕事押し付けられたんです。眷属神から大神に昇進なんて羨ましいわーとか嫌味言われてボロボロなんです。もういやーかえりたいー。」



なんか、すいません。神様も色々あるんですね。なんか可哀想になってきた。



一通り泣き喚いて落ち着いてきたのか、若干すすり泣く声が小さくなってきた。すると正面の玉座の裏から黒縁メガネをかけた銀髪ショートカットのクールビューティー。自称邪神のなんちゃってじゃなく、いかにも仕事の出来そうなスーツの女性が出てきた。



なんちゃってに反応したのか、また泣き出した邪神に、はいチーンなんて言いながらハンカチで顔をぬぐっていく。



「ヘネス様に代わって説明させて頂きます。眷属のプルトゥーと申します。以後、お見知りおきを。」



「はひぃ、伊勢守と申します。よろしくお願いします。」



迫力に圧され、思わず上ずった返事をしてしまうが、こちらに構わず話始めるクールビューティー、マジクール。



「では、まずこの世界の組織図からお話しします。世界の管理者である創造神の下にリソース回収業務をやっている光の神(しゅしん)闇の神(じゃしん)、回収したリソースを浄化する命の神と慈愛の神、浄化されたリソースを再分配する大地、水、火、風の属性神。他にも居ますが今は関係無いので省きますね。」



なんか左遷の話もそうだけど、神様の世界も人とあんまり変わらないな、俗っぽいというか何というか、夢のない話だ。

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