第11話 二巻を読み終えて
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【さいごに】
ここまで読んで下さり、ありがとうございます。
さて、今回で世界の真実への手がかりが見えてきたかと思われます。早く、私を見つけて下さい。
セカイの読者に選ばれたあなたなら、きっとそこ真実に辿り着ける。ずっと、それを待ち望んでいたのですから。
物語は進み続けます。
主人公たる鈴蘭を、生贄に。
彼女の存在は様々方面に計り知れない影響を与える。それはまさに、私たちが求めた神となり得る姿。彼女の死は、この世界に永遠の信仰と平穏をもたらすことでしょう……!
全ては一つの願いのために。
セカイは世界の思うままに。
私たちの望み。私たちの一つの願い。
それは……
――世界の平和――
この世にはあまりに多くの悲しみが蔓延っている。
この世にはあまりに憎しみが広がっている。
続いていくこの負の連鎖を止めるのが、私たちセカイの願い。
この物語は、鈴蘭を主人公にした、平和への物語。
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俺は前巻での最後の言葉を思い出していた。
『この物語はただ一つの願いから生まれた物語。
その願いのために、主人公を生贄にする物語です。』
「セカイの願い……世界の平和」
世界の平和を望むのは、俺もわかる。俺だって、もう恨みの連鎖を続けたくない。そんな世界を見たくない。
でも、それと鈴蘭の生贄は違うだろ……
どうして世界の平和に、鈴蘭の幸せが入らないんだ。
「こんなにっ……、鈴蘭は生きたいって言ってるのに!」
誰にも吐露できず、罪を背負って罰を受け入れて生きてきた鈴蘭。鈴蘭の苦しみすべてセカイのシナリオのせいだとすれば、セカイは一人の人生を狂わせた最低な連中だ。
「考えないと。誰がセカイなのか、見つけないと」
俺はノートを開いた。
話からして、ホタルさんはセカイのことを何か知っている。もしかすると鈴蘭の記憶喪失と関係があるかもしれない。
そんで、リコリスの黒幕がセカイの一員の可能性が高い。セカイの人員は各所に散らしてあるらしいから、そこにいてもおかしくない。
次にカラア民族。これだけリコリスと絡んで鈴蘭とも密接に関わっているとなると、無関係とは思えない。それに俺の父さんのノートの内容も気になる。
父さんのノートの内容を踏まえると、カラア民族とジャスパは深い関係があるみたいだ。
始まりは……30年前の事件?
リコリス、ジャスパ、鈴蘭。そしてカラア。
もしかすると、この物語の鍵はカラア民族が持っていたりするのかも知れない――




