私の心臓は···?
注意!
人が死ぬような描写があります!
大丈夫な方はどうぞ!
死生観もあるかもしれません。
苦手なかたはブラウザバックを推奨します!
···ここはどこだろう?
私は目が覚めた。
「私···?」
私って、誰だ?
···私は私だ···
私はあたりを見渡す。
ここは、どこかの屋上か···
立ち上がる。
吸い込まれていくような雲一つない空。
私が、立っている屋上より高い建物がないのか、周りは空しか見えない。
立ち上がったまま考える。
なぜここに私はいるのだろう?
腕をくみながら考える。
···私にはこれまでの事がわからない。
なぜここいるのか、私は何していたのか。
しかし、知識だけはあるらしい。
そうでなけれはここが屋上なんてわからない。
と、頭の中で思考のループに陥った。
「あの~、すみません~」
·····んっ?
「···うわぁ!?」
しりもちを着いた。
なっ、なんだ!!
「えっと···、大丈夫ですか?」
「あっと、はい」
と、言うよりなんだこいつ!?
見たところ、背中に鳥のような白い羽があって、頭に輪があって、白いワンピース見たいなのを着ている。
···目を疑っていいだろうか?
そっくりそのまま天使だった。
私はまた、立ち上がる。
そうして訊ねる。
「え、えっと···天使ですか?」
「はい。そうですよ」
「なぜ、天使がここに?」
「私には、分かりかねません。貴女が、呼んだのではありませんか?」
「は、はぁ···」
私が呼んだ覚えなどないのだが···
「ただ一つだけ、神に言われてここに来ました。貴女の自殺を止めるためです」
「っ!!!」
わ、私は自殺をしようとしてここにいたのか?!
「わ、私は自殺なんてしようとなんてしてませんよ!」
「そうらしいですね。ですが、神から言われたときはしようとしていましたよ。急いで駆けつけた時には貴女は倒れていました。さっきの状態ですね。そうしていきなり貴女は起き上がって腕を組んで悩み初めたのですから」
「私は記憶がないので自殺なんかしません!」
「ならば、よいではありませんか?このまま、この建物から出て地上に行きましょう」
「はい。自殺はしませんよ。この建物から下に行きま···」
と、言いかけた時、
「おい、俺のこと忘れてねぇか?」
···んん?
「···うわぁ!?」
また、しりもちを着く。
「いてて···」
お尻痛い。
天使が右側から出てきてお尻痛いのに私に声をかけてきたもののせいで、逆も痛くなったじゃないか!
声をかけてきた方を向きなから立ち上がる。
···男性かな?三股の槍をもっていて背中にはコウモリのような羽。しっぽは···見あたらない。
「悪魔か···」
おい、天使!!私が言おうとしていたセリフ取るな!天使はお構い無く話を続ける。
「何のためにここに来た?」
···うわぁ、機嫌悪そうだな。いきなり刺々しくなったし。
「言わなくても分かるだろう?そこのやつの魂を刈り取るためだ。」
···ん?
ちょっと待て!
私の「魂」?
おいおいふざけんな!私は死んだりしないぞ!
「ちょっと待って下さい!」
私は勢いよく立ち上がる。そんな様子に天使と悪魔は驚いていた。
「私は死んだりしていませんが、なぜ悪魔が来て魂を刈り取られないといけないんですか?」
「そりゃ、あんたが死のうとしてたからじゃねぇか。そうじゃなきゃ俺はここに居ねぇよ」
悪魔が答える。
「おまけに言うと私も貴女が自殺しようとしなければここにいませんよ」
天使も賛同する。
「私は、もう一度言いますが自殺しませんよ。今、死ぬ理由が私にはありませんから」
「それはどうかな?記憶を思い出せないから、そうなったんだろうが、思い出せばあんたは自殺しようとするだろうよ。その時あんたの状況にもよるが。そうなった時のあんたの絶望の顔が楽しみだ」
と、悪魔はくつくつと笑う。
「今は放っておいてやるよ。自殺しようとしたらまたあんたの元に来てやるよ。ああ、楽しみだ!あんたの顔に期待してるぜ」
私が反論する間もなく悪魔は消えた。
初めからここに居なかったように。
空気に紛れて消えて行った。
···私の絶望の顔が見たかったのか?もしそれだけだったとしたら仕事放棄な悪魔だ。
···とりあえず戻るか。地上に行けばいいか。
「とりあえず戻りますか?」
天使が聞いてくる。
「戻ります。行けば分かりますし」
私は歩き出した。
ここから出るために。
これからどうなるか分からないけれど私は進む。
未来に勝つために。