85 あんたは芸人か!
「いや~、どうもどうも。美猴にございます。東夷国王のご尊顔を拝したてまつり・・。」
「いやいや、それは前にも聞きましたし。」
「いや~いつも同じ掴みから入るんですよ。」
「(あんたは芸人か!)ところで、魔王殿は猛虎王征伐を果たされたとのこと、おめでとうございます。」
「いやいや、代替わりした猛虎王は知略も何もない単なる猪武者でしたからな。
先代の猛虎王を凌げたのは、東夷王のご助力が有ってのこと・・・我が殿もそれは重々承知しております。」
「たしか、暴竜王も代替わりされたとか・・・」
「流石、イチロー王は耳が早い。この間、うちの牛魔をさんざん打ち破った暴竜王ですが、その後に酒を飲んで倒れたそうでしてな・・・跡継ぎの器量にもよりますが、まあ、あの土地をまとめるのはなかなか難しいでしょうな。」
「となると気になるのは、白馬王ですか?」
「まさか!白馬王は単なるカッコつけ、漂流王は血筋を利用した甘え上手なだけ・・・我が殿が気にするのは央華におりません。5年も有れば央華を統一しましょう。
我が殿は、その時に東夷王が挨拶に来て下さり、青竜王と名乗っていただくことだけを気にしております。」
「その時にはまた美猴殿が使者として来られるのでしょうな?」
「行くとは限らんがの。まあ、考えておこう。」
「これは、シルヴァ殿は手厳しい。
来ていただけるまで、いや勿論、統一するまでにも何回も来させていただきます。
ところで、武丸殿、狒狒丸殿はお元気か?実は白虎の美味しいお菓子が手に入りましたのでな、土産に持ってきております。」
「ははっ、美猴殿は狒狒丸を気に入られたようだ。」
「確かに、この顔を見て怯えたり笑ったりしない子供はなかなかおりませんので・・・私には娘しかおりませんので、ああいう息子がおればと思ってしまいます。」




