78 転生者あらわる2
シルヴァが一週間籠もっていた研究室からリストバンドを持って出てきた。
「名前はなんとしたのじゃ。」
「狒狒丸や。」
「変な名前にしたのじゃの・・・」
「黒姫が、変な幼名の方が丈夫に育つと言ってな・・・」
「昔からの言い伝えやけどな、少しでも元気に育って欲しいと思って付けてん。」
「しかし、転生者じゃぞ・・・後でグレんか?」
「おい。そんな話をしにきたのか?」
「いや。すまんの。名前に驚いてしまっての・・・。実はこのリストバンドを狒狒丸に持ってきたのじゃ。」
「このリストバンドは?」
「記憶封じのリストバンドじゃ。ただ記憶を封じるだけではないぞ、リストバンドを外した後に封じられた記憶と封じていた間の記憶をスムーズに統合することが出来るのじゃ。少なくともそのはずじゃ。」
「胡散臭いなぁ。前世の記憶があっても良いだろ、この一週間ブルネットに調べて貰ったが日本語も通じるらしいし、どうも俺の前の世界が前世みたいだぞ、封じる必要があるのか?」
「解っておらんの・・・ひとつ聞くがの、お主は好きな遊びと勉強、どちらが直ぐ身に付いた?」
「そりゃ遊びだろ!当たり前じゃないか。・・・まさか」
「気付いたかの?記憶がなければ腕を振り回すのも楽しい遊びじゃ。飽きずに疲れるまで体を動かしているじゃろう。」
「でも、記憶があった方が努力するし、て歩きだすのも早いんじゃ・・・」
「もちろん、早いかもしれん。歩くことだけを目標のそれだけを練習するからの・・・じゃが体を動かすのは歩くだけではないのじゃ。横に回り込む、回転する、後ろに進む色々な動きがあり、体幹も含めてそのための筋肉を発達させておかねばならん。
そのためには、時間もかけ一見無駄なこともしなければならんのじゃ。」
「そのためには、記憶を封じておかねばならんと・・・」
「まあ、そう深刻に考えんでも良い。一生封じるわけでは無いのじゃ、3歳ぐらいまで封じれば良いじゃろ。
前世の記憶が解放されたら一週間ぐらいは混乱するかもしれんが、封じんほうがリスクは高いと思うぞ。」
「・・・判った。狒狒丸にリストバンドを着けてくれ。」
書きたかったことの1つ、転生について書けました。
自然淘汰から考えると、記憶を持っている人が居ないのは、記憶を持つのが生き延びる上で不利になるからではないかと常々考えておりまして・・・
根気がない私が此処まで書けたのは読んで下さった(そして、お気に入り登録及び評価をして下さった)皆様のおかげです。
(評価が上がると筆が進むのに自分でも驚いております。)
これから少し更新が遅くなるかもしれませんが、応援していただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。




