表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
芋畑から異世界に  作者: たんたんタヌキの
8/190

8 白虎1

-side 白虎 -


 顰め面をしながら歩いている、深紅の鎧を着た赤い髪の美女に、黒い鎧を着た白髪の老戦士が声をかける。


「姫様。スカーレット様。」

「はい?あぁ、爺ですか。」

「どうしたのです?難しい顔をして。また、王が無理難題を?」


「はい。兄上から、東夷に公使として赴くようにとの話がありましたの」

「?問題があるとは思えませぬが・・・てっきり以前のような、竜神八部大会で優勝するまで帰参は許さんとか、そんな話かと思いましたが」


「まぁ、去年やっと優勝でき、帰参できたときの・・・。あれは今回の話よりはまだ数段マシですわ。」

「なんと!」

「魔術師長の占術によると、東夷が力を回復するために召還を行ったそうですの。」


「まさか・・・勇者を」

「たぶん。王は勇者が力を付ける前に倒して、その功を元に央華国への発言力を強めるおつもりですわ。」


「いや・・、しかし・・、公使として赴いて暗殺など・・・そのような真似をして、無事に帰れるはずがございません。お断りになるべきです。」

「王命を断れる訳が無いでしょう?。兄上は、竜王である私のことがよほど邪魔なようですわ。」


「天王でございましょう。竜神八部大会で優勝されたのですから、天王を名乗るべきです。」

「馬鹿らしい!央華に逆らって2名が資格を剥奪され、1名が引退、伝説級、神級とも言われた真の竜神八部の内、3名が欠けた大会で優勝したところで、天王を名乗れるはずもないですわ。」


「それはさておき、連れて行かれる者は歴戦の者を選ばれるべきです。不肖、この私もお供いたしますぞ」

「連れは既に選ばれております。イルド・マレ、カワード。両方とも腕は確かで・・・」


「なんと、幼女食いのイルド、臆病者のカワードですと!確かに腕は良いですが、性格に難が有りすぎます!。

 特に東夷のブルネットは女性の敵には冷酷で有名ではないですか、幼女食いを連れて行くなど正気の沙汰ではございません!」

「兄上が決められたのです、従わぬ訳にまいりませぬ。まぁ、兄上も馬鹿ではありません、白虎に害が及ばぬように手を打たれるでしょう。」

「それは・・・(それは、姫様を切り捨てるということではござらぬか、くっ、それでこのメンバーが選ばれたのか・・・)」

「爺、私とて竜王です、八部が二人いるとはいえ、むざむざと遅れを取るつもりはありませんの。私が帰ってくるまで、白虎をお願いいたします。」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ