76 子育てでのギャップ2
「なあ、シルヴァ。ブルネットとお前のお陰で「粉ミルク」もできたし、「紙おむつ」もある。俺が世話をしても大丈夫じゃないか?白銀には白銀しかできない仕事もあるし・・・」
「何を一番と考えるかじゃの。将来の東夷のことを考えるのならば、将来を背負って立つ子供達を一番に考えるべきだというのが儂の考えじゃ。」
「いや、俺も子供のことを一番と考えているぞ!俺だって十分に世話は出来るはずだ。」
「十分であっても最高ではない。」
「最高って?」
「まず母乳じゃが、産まれてから数カ月の体力がない時期に免疫を与えるのじゃ。また、子供が寝るときには眠くなる物質を含むようになるし、飲み過ぎると自然と薄くなる。
次に、この世界の女は男に比べると色を2倍細かく視ることが出来るのじゃ。このため、子供の健康管理や嘘を見破るのが男よりも上手いのじゃ。
また、ほとんどの女の方が「子育て経験値上昇」のスキルを持っておるのでな(笑)、同じ経験を積んでも子育て能力の成長が早いのじゃ。」
「でも、男も努力をすれば・・・」
「何日、努力をするのじゃ?子供の・・・特に赤ちゃんの一日は大人の一日とは異なるぞ、下手をすると1週間や1ヶ月に相当する。その間、ずっと我慢しろというのか?」
「しかし・・・」
「前の世界ではそうでは無いじゃろう・・・じゃが、この世界では、男が世話をするということは、「聞き慣れたバックミュージック(お腹の中で聞いた心臓の音)を聞きながら、自分の体調を考えて作ってくれた小料理屋の料理を食べ、名医に診察して貰う毎日」の代わりに、「聞き慣れん音楽を聞きながら、栄養のバランスはとれているが毎日同じ定食を食べ、半人前の駆け出し医者に診察して貰う毎日」を送るようなものじゃ。」
「ぐっ・・・なら、男は何にも出来ないのか?」
「何を言っておる。男は「女の世話」に全力を尽くさねばならんじゃろ?いくら名シェフでも疲れておれば腕も鈍ろう、名医でも気持ちが切れれば見誤ることもあろう。
材料を揃え、安心して腕を振るえる場をシェフのために確保する、名医を賞賛し、礼を述べ気持ちよく働けるようにする。これが男の役目じゃ。
まあ、粉ミルクを一回あげることにより、女が3~4時間連続して眠れるようにする事もその内に入るかの。」
「・・・(くそっ、いつかキチンと世話して見返してやる)」
先日の話もそうですが、あくまでも異世界での話です。
でも、主人公が言い負かされる話は、どうしてこんなに筆が進むのだろうか。




