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「なあシルヴィア、藍華という人が出てくるとそんなに違うのか?」
「すまん。興奮してしまったの。
ふむ、お主は藍華のことは知らんはずじゃの・・・。
あやつは竜神八部の中で最も弱いのじゃがな、央華国人ということで審判の助成もあり大会で優勝して天王を名乗っておる。」
「じゃあ、全然心配ないじゃん。」
「ところが、軍を率いると部下の力と士気に応じて力を増していくのじゃ。その増した力で「祝福」をかけると部下の力が増し、部下の力が増せば更に天王の力が増す。敵に回せばこれほどたちの悪いヤツはおらん。」
「えーと、「修羅界」を使った白銀の「祝福」みたいなもの?」
「それより効果が高いかもしれんの。
先の東夷征伐に反対せずに軍を率いていれば、打ち破るのは無理じゃったかもしれん。」
「幸い、私が「修羅界」を使えば五分に持っていけるだろう。なんとかなるのではないか?」
「いや、白銀と黒姫は戦にでることはまかりならん。」
「どうしてだ!」
「そうやで、うちら二人を外したら勝てるものも勝てんで。」
「二人は、正確に言うと二人の子供は最悪の時の切り札じゃ。
この戦に負けると少なくともイチローは殺されるはずじゃ。そうなると東夷の国と民はどうなる。」
「(民とか国とかはともかく)俺も子供を犠牲にして自分が助かろうとは思わないよ。」
「それに、私がいるのを忘れているのではありませんか?。お二人がいなくとも、ご主人様に指一本触れさせませんわ。」
「その通りじゃ。チルド、星宿達を召集しておいてくれ。儂は央華の進行ルートを探ることにしよう。」
「俺は何をすれば良いんだ?」
「今の時点では、お主は何の役にもたたん。大人しくしておれ。」




