62 特訓(88日目)1 特訓の成果
(88日目)
夜の王としての責務を果たして紅音と寝ようとしていた時、外を警戒していた白銀が刀を手元に引き寄せた。
「我が君、身支度を」
「どうした。」
「力を持つ者がこちらに近づいている。シルヴァ、ブルネットとは思うが、今此処に来る必要は無いはず、直ぐに動くための準備を。」
「その必要は無いのじゃ。」
「シルヴァ、ブルネット!こんな時間にどうしたのです?」
「邪魔をするぞ。」
「ほんま、邪魔やわ。」
「ごめんなさい。ほら、シルヴァ、やっぱり明日の方が・・・」
「すまんの。どうしても今日中に言っておきたかったのじゃ。」
「どうしたんだ?」
「うむ。イチロー、お主の体力も魔力も一定のレベルになった。今日で訓練は終了じゃ。」
「本当か!・・・そうか、俺もついに一流になったか。」
「頑張ってくれたお主には悪いが・・・・一流には程遠いぞ。」
「・・・えっ。じゃあ、どのぐらいの程度なんだ?」
「うむ。魔力は56、一般的な兵士クラスじゃ。体力はの・・・そうじゃな、お主は平均すると1日10回「超回復」を受けておったの、つまり880日、日曜日だけ休んで約3年間訓練を続けたようなものじゃ。つまり・・」
「つまり?」
「魔力も体力も一般兵程度じゃ。」
「おぃ・・・この3ヶ月の訓練が・・・一般兵・・・」
「我が君、たった3ヶ月で、魔力が無く体力も一般人に大きく劣っておったのが、3年兵クラスになったのだ。これは凄いことだぞ!」
「うぐぅ」
「白銀はん、ほれは傷口に塩を擦り込むってやつやで~。」




