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芋畑から異世界に  作者: たんたんタヌキの
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52 特訓(29日目)

(29日目) 


 いつもの通り、午後からは魔力トレーニングである。

「くそー、魔力循環が基礎の基礎だとは・・・」

「いつまでも同じ愚痴を言うでない。魔力循環を全身で行い長時間戦闘を行うことが出来て初めて一人前の兵士じゃ。

 くくくっ、あのドヤ顔は何回思い出しても笑えるの。」


「ううっ、言わないでくれ。」

「言われるのがイヤなら、その愚痴を止めるのじゃな。」


「ぐっ、判った。

 ・・・どうだ、全身に循環できるようになったんじゃないか。」


「ふむ、動きながらでも、だいぶ綺麗に循環できておるの・・・今日は井戸掘りじゃったの、よし、白銀のところへ行くぞ。」


・・・・・


「我が君、魔力トレーニングはどうされたのだ?」

「いや、白銀の所でトレーニングをするらしい。」


「それは嬉しい。二人きりで作業というのは今まで無かったから、」

「申し訳ないが、儂も一緒なのじゃ」

「・・・」

「えーと、なんかゴメン」


「ところで、井戸を掘る位置は決まったのかの?」

「ああ、水脈を探って此処に決めた。」


「よし、では始めるかの」

「えーと、何をするんだ。なんか、イヤな予感がするんだが・・・」


「簡単な事じゃ。魔力を循環させ、全身の能力を上げて一日で井戸を掘るのじゃ。」

「えっ」

「我が君、私も手伝いますので。」

「体力でも魔力でも無くなったら儂が「超回復」させてやるのでな、安心して掘るが良い。」

「えーーー」



-ある旅行記-

 南大島のある村に古い井戸が在る。その井戸は「王の井戸」と呼ばれており、今でも大事に使われている。

 言い伝えによると、井戸が無く水に苦労している村人を哀れんだ、初代のイチロー王が妻の阿修羅王、賢者の乾闥婆王と共に魔物の妨害にも負けず、一日で掘り当てたと言われている。

「それはもう、到底、人では出せぬ叫び声が何回も聞こえてきてな。儂らのご先祖様は家に籠もって震えておるしかなかった。

 しかし、一際大きい、まさに断末魔が聞こえたと思うと物音が一つもせんようになってな、一同が恐る恐る向かってみると、魔物を跡形もなく退治したイチロー王が立派な井戸を掘って下さっていたのじゃ。」

 というのが、村の長老から聞いた言い伝えである。


 ただ、王都には井戸の話を聞いたイチロー王が、真っ赤になってその話をするのを禁止する令を出そうとして、王妃達に止められたという記録も残っている。

 このため、井戸を掘ったのが本当はイチロー王では無いのではないかという研究もあり、今後の新しい発見に期待したい。

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