37 特訓(1日目)2
「昼からは、魔力増強じゃ。といっても、魔力が無いから使って魔力を鍛えることができんからの・・・まずは、刺激を与えて魔力を創るところからじゃの。」
と言って、シルヴァはボコボコと泡を立てている濁った緑色の液体をイチローに差し出す。
「さあ、諦めて飲むのじゃ。」
「なあ、これは何から出来てんだ?」
「聞かぬほうが幸せだと思うぞ?どうせ、飲むことになるのじゃからの。」
「おい、ますます不安になることを言うな!」
「ふぅ、時間が勿体ないの。白銀、黒姫、頼む。」
「ほいほい、押さえたで~。」
「こんなことは、したくないのだが。」
「だったら、止めろ!俺、王だよね?貴方達、王妃だよね?」
「ほうやで~、こんなこと辛いんやけどな、王の成長のために「泣いて馬謖を斬る」や。」
「アホか!俺の世界の格言をドヤ顔して言ってもあかんわ!」
「諦めるのじゃ。」
シルヴァがイチローの鼻をつまんで口に緑の液体を流し込む。
「KF)$+GBJ*&ELQ」
喉を掻きむしりながら悶えるイチローを見下ろしながら、シルヴァは
「やはりダメじゃったか。」
「ぐぉぉ、ぉい「やはり」って、どういうことだ?」
「あれは、お主のことを考えて、効果よりも味の「飲み安さ」を重視したからの。まあ、ダメだった時のために、次の薬も用意してあるのじゃ、安心せい。」
「安心できるか!」
と言いながら、逃亡を図るイチロー。
「紅音、捕まえるのじゃ。」
「承知いたしましたわ。」
「まだ、それだけ元気があるのなら、もう少し効果が高い薬でも大丈夫かの。」
「いやだ~。」
・・・・人が飲めるとは到底思えない薬を何回も飲んで死にかけた後・・・
「ふむ、次はこの薬かの。」
「シルヴァ、そろそろ次の訓練に移りたいのだが。」
「しかし白銀、まだ成果が出ておらんのじゃ。」
「魔力を創るだけが訓練ではあるまい。体力、魔力だけではなく武器を使う訓練をしないと戦場では生き残れん。我が君は武器を扱ったことが無いのだぞ。」
「体力も魔力もない状態で「技」が身に付くとは思えんが・・・、お主達がそう言うのならやむをえんな。」
シルヴァが、白銀達3人を見た後、肩をすくめた。
「さあ、ご主人様、行きますわよ。」
「いや、良いのか?俺が言うのもなんだが、この体力で剣を振り回しても身に付くとは・・・」
「ああ、あれな、ウソや。」
「えっ。」
「ご主人様が限界かと思いまして。」
「3人で話し合ってな。私達の技を見ることも訓練ということにして、少し休んでもらうことにした。」
「まぁ~、どうしてもって言うんならシルヴァに言って魔力を創る特訓を続けてもええんやけどな~。」
「いやいやいや、何を言っているんですが、技を見る訓練、是非させて下さい。いやもう、本当に感謝しております。」
「「貸しイチ」やで~。」
「今夜、3人とも一杯余分に注がしてもらうわ。」
「ほんまに、楽しみにしてるで~。」
イチローと3人を見送ったシルヴァは頭をかきながら
「最初から飛ばしすぎたかの。まあ、世継ぎのことを考えると、訓練の遅れより王妃達との仲の方が重要か。」
これらの特訓は、イチローの体力と根性(ヘタレ具合)をシルヴァが十分に見極めて、安全性を十分考慮して行っております。決して真似をしないで下さい。




