24 暇を出す
-side 朱雀 -
すだれがかかって、見えない相手に白銀と黒姫が報告を行っている。
「以上が東夷の勇者についての報告です。」
「ふむ。やっかいだな・・・」
「御館様?」
「勇者とは思えんほど弱っちかったで?」
「国の強さと個人の強さは違うのだ・・・この勇者は【使い物にならなかったテラーを他の国に送り込めるチルドに進化させ】【お前達と同じぐらいの力を持ったスカーレットを二人掛かりでも手に負えない紅音に成長させた】のだ。
今後、誰を育てるのか、何を進化させるのか恐ろしいぞ。
東夷の力を試しに行ってもらったが、これは、央華を喰うかもしれぬ・・・」
「ならば、先手を」
「それは、下策やで。こちらに矛を向けさせるだけや。」
「うむ。その通りだ。・・・決めた、お前達には申し訳ないが、暇を与えることにする。二人で東夷に行き、仕えるように」
「御館様!」
「白銀よ、お主は側室の子じゃから臣として仕えてくれておるが儂の娘じゃ。央華と東夷が争い、東夷が勝利すると朱雀はお前に与えられるはず、お前が主となれば朱雀の民も酷く扱われることもあるまい。
黒姫よ、迷惑をかけるが、よろしく頼む。」
「・・・しゃあないな~。まあ、どんな助言をくれるのか興味あるし、東夷に行くわ~。
でも、東夷に仕えるからには本気で仕えるで。」
「もちろんだ。そうでなければ、意味がない。」
「御館様・・・父上様、今までお世話になりました。」
「まあ、なんだ。まだ、戦をしているわけではないからな、今生の別れというのでも無い。
結婚するときは連絡をするぐらいはできるだろう。孫が生まれたら見に行かせてもらうぞ」
(いや、暇を出しといてそれは無いやろ)




