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目が覚めると、柔らかいベットのような物に寝ており、目の前にあの少女がいる。
「ふぅ、目が覚めたか・・・。もう遅いかもしれんが、しゃべらずに、首を動かして意思表示をしてもらいたい。肯定は上下に、否定は左右に動かすのじゃ」
俺は、首を上下に動かした。
「ふむ、やはり意志疎通は問題ないようじゃな。
まず、説明をしておこう、ここはそなたの居った世界とは異なる世界。知っているかどうかはわからんが、巻き込まれ異世界召還というやつじゃ。」
「ちょっとまてぃ」
あまりのことに、俺は思わずつっこんでしまった。
「いやいやいや、異世界と言う割にめちゃめちゃ詳しいやん。異世界の人が「巻き込まれ異世界召還」ってありえへんやろ。それに、「巻き込まれ」って、周りに人、おらんかったで」
「うーむ。何がNGになるか判らんので、あまり喋らんほうが良いのじゃが・・・。信じれんとは思うのじゃが、本当にここは異なる世界なのじゃ。
詳しいのは、召還して「もの」を持ってくるよりも、覗き込んで情報を得る方が容易いため。そして、召還するものを探すために、そなたの世界をずいぶん勉強したためじゃ。
インターネットから、直接情報を得ることが出来るようになってからは、勉強は本当にはかどったの~「ラノベ」や「インターネット小説」などはなかなか面白かったしの。」
「うぅ、ありえねぇ。じゃあ、俺は誰の召還に巻き込まれたって言うんだ?」
「う~む。えっとな、怒るなよ。そのな、誰ではないのじゃ」
「誰ではないって、どういうことだ?」
「そのな、人ではないのじゃ」
「人ではない?」
「あのな・・・・・。芋なのじゃ」
「い・・・も・・・・・・。イモッテ、タベモノノ?」
「うむ。」
俺は、芋の召還に巻き込まれたらしい・・・