作戦2日前 昼Ⅳ
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《戦皇テニスコート》
「あっ!!いた…あんた達ペアになってた訳」
コートでは試合を行っている生徒の姿はない、どこも休憩中なのだろう。
ちなみに今回の球技大会はテニス、バドミントン、サッカー、卓球の4種目からなっている。
そんな中、赤城雛は日陰のベンチで休憩している裕弥たちに声をかける。
裕弥と雪が雛に気付いて手を振ってくる。
「まあ、そうなってるな」
「裕弥のエアケ○も炸裂して勝ち進んるんだよ」
雛は試合の結果表を眺めて雪の話に適当な相づちをうっている。
「そう言う雛こそ誰と組んでんだよ…バドも男子ペアなんだろ」
「まぁ~そうだけど」
「誰と組んでるの?雛ちゃんとペアだからプレッシャーだろうね」
雪が苦笑いを浮かべる。
雛は何かと勝利にうるさく、負けず嫌いで相手はかなり大変だろうと裕弥も考えた。
「神崎カズマくんよ…安心して彼強いし、勝ち進んでるから私」
「アイツか…雛にぴったりのペアじゃん」
「神崎くんってクラスで人気だよね、運動神経も抜群だし…雛ちゃんとお似合いだよ」
雪と裕弥がからかうようにして雛をいじり始める
当の彼女は呆れた表情で隣のベンチに腰掛ける。
「別に、興味ないわよ…あっ!!そろそろ戻らないと」
腕時計を見て、雛が目を大きく開き、裕弥たちに別れを告げて、体育館に戻っていった。
◆◆◆◆
《第一体育館・男子トイレ》
数人の男子が鏡の前でたむろっていた。
「やばい…マジであの女ほしくなってきた」
鏡で髪を整えている青髪の美しい少年が残虐な笑みを浮かべる。
「カズさん本気っすか」
周りの男子が少年の言葉で騒ぎ始める。
青髪の美しい少年…神崎カズマは自分の手を掲げる、そして思い出す。
先ほど雛のお尻に触れたことを、彼女と手を握ったことを…
「今日で赤城雛は僕のものになる…ははは」
「でも、うまく行きますかね?噂では夜兎神と付き合ってるとか何とか…」
狂ったように笑っているカズマに仲間の男子が心配混じりに尋ねる。
「ああ、心配ない…絶対に手に入る」
そう言うとカズマはポケットから指輪を取り出した。
銀色に不気味な輝きを放つ指輪を…周りの男子もカズマの異常さに顔を見合わせる。
「そろそろ時間だな」
そんな周りの様子に気付くこともなくカズマはトイレを後にした。




