強襲作戦の2日前 朝Ⅱ
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「これに加速魔法を組み込んだのが……」
午前中の最後の授業は魔法技術だ…担当の泉が黒板に淡々と文字を描き始める。
「腹…減ったぜ」
教室の後ろの席で裕弥がつぶやく。授業を受けている生徒のほとんどが睡魔に倒れたが裕弥と少し離れた所にいる雪は一生懸命にノートを取っていた。
「おい、寝てるヤツは起きろ!」
さすがに状況が悪いと思ったのか泉が怒鳴り始めたが、生徒が起きる気配はない
「まったく……」
先生が呆れた声を出すと同時にチャイムがなり授業が終了する。
◆◆◆◆
「どうです主任?」
「ふむ……実験体の状態も安定しているようだな、ゼロ濃度にして完全させよう」
国立生物研究所の地下二階にある研究室で赤城が部下に次なる指示をだす
横たわっている大量の人間の上には魔法陣が浮かんでいる。
紫色に輝くそれは赤城が持っている古本から出現していた…拘束魔法の一種であろう。
「じゃ~みんな作業に取りかかってね」
千春の指示で研究スタッフが手に持っている注射器を横たわる実験体に注射する。
「あぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
直後、室内に獣に似た悲鳴が響いた
「注射完了…実験体40体に拒絶反応なし、成功です」
研究スタッフの代表らしき男が赤城と千春に報告する。
「やりましたね!主任~」
「ふむ……地下三階に運んで保管してくれ」
「了解!」
研究スタッフが台ごと実験体を運び始める。
「千春くん…数が少ないようだが…」
「はい、夜までに用意しておきますね」
「ふむ……」
千春はそう言うと研究室を後にした。




