第96話:遊んで、働いて、生きていく
「え?予算、まだ残ってるんですか?」
バレルは帳簿を三度見した。
“現実ランド”建設により相当な出費があったはずなのに、 地域復興予算にはまだ多くの余剰があった。
「じゃあ、次は暮らせるように、働けるように、遊べるようにしましょうか。」
【地域拠点型産業・娯楽複合施設整備計画】
・地方都市ごとの“産業型ショッピングモール”の建設
・各地特産品加工施設と流通拠点の併設
・工場内に魔導遊戯施設を融合(見学+体験)
・市民による出店エリアと職業体験プログラム
・生活必需品の流通支援と価格安定補助制度
「生活ってのは、全部繋がってるんですよね。 食って、遊んで、稼いで、笑って、寝る。」
新しく建設されたモールには、 魔法食堂と魔導衣料、異種交流スペース、 そして隣接する工場では、市民が自ら商品製造に携わる姿が見られた。
バレルは、開業テープカットの後、 そのままふらっとアイスを買いに寄っていた。
「経済って、案外“ひとくち”から始まるのかもしれません。」
銃尾は、フローズンマンゴーをくわえていた。




