第82話:目指せ、ごみゼロの町!
「燃やせばいい、で済ませてたんですよね、これまで。」
バレルはごみ処理施設の視察で、そう呟いた。
確かに“地獄の業火”はなんでも燃やせる。
だが、魔導資材、希少金属、古い魔導書……
「それ、本当に“ただのごみ”ですか?」
【魔界再利用推進政策:ゼロ・ウエイスト戦略】
・ごみの徹底分別と再資源化体制の構築
・修繕・再加工・魔導再活性センターの設立
・魔道具の部品交換・改造推進制度
・教育機関での“資源再循環”の啓発講義
「使い捨ての文化は、文明を遅らせます」
ごみ収集制度は一新され、 “ただ燃やす”から“活かして使う”へ転換。
・壊れた玩具が修理され孤児院へ
・壊れた椅子は魔導で足を再構築され庁舎へ
・旧式魔導端末はパーツを取り分け、教材へ
再利用施設には職人や技術者、 そして再就職を果たした市民たちの姿もあった。
「“もったいない”が、“もったいなくない”社会へ。」
回収車に乗っていたバレルは、整然と分類された資材の山を見て満足げに笑う。
「ここまでやれば、地獄の業火さんも、休めるんじゃないですかね。」
銃尾は今日、リサイクル金属から作られた台座にそっと置かれていた。




