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第78話:ひとつぶの想いが、支えるもの
「次は、恩返しの“形”を整えます。」
バレルが掲げたのは、全国規模の“支援寄付制度”。
【寄付制度の主な構成】
・公的支援箱(“共鳴箱”)の設置と寄付金控除制度
・使用目的別寄付の選択(教育・医療・孤独院・研究 等)
・匿名寄付、記名寄付、名義継承寄付など多様な形式を許容
・寄付金による孤独院の運営予算補完体制の構築
「誰かのために“何かしたい”という気持ちが、ずっとあったんです。」
共鳴箱は、魔界の広場や市庁、孤独院の玄関先などに設置された。
寄付は記録され、必要な施設に届き、希望者には使い道の報告が届く。
「この箱に入れるのは、金じゃなくて“想い”です。」
孤独院では、寄付によって運営費の半分以上がまかなわれるようになり、 “国と民と、想いで育てる院”として再定義された。
「義務ではなく、選択で支えられていること。 それが、何より強くて優しい仕組みです。」
バレルは共鳴箱の前で、そっと小さな硬貨を落とす。
「これで、俺もほんの少しは“恩を返せた”かな。」
今日の銃尾もまた、誰かを守る必要などないほどに、穏やかだった。




