第27話:旗は立ち、歩む者たち
町の復興と同時に、議会は新たな制度改革に踏み出していた。
まず、議会議員選出制度が改正された。
混血・純血問わず、住民による推薦と公開討論を経て選出される“民主候補制”。
初めて選ばれた混血議員の中には、教育官カラミル、魔導都市建設者ナーヤ、音声調律師セヴァルの姿もあった。
彼らは“銃尾派”とも称される新体制の中核となり、実務と理念を繋げていく。
「……もう、俺が全部言わなくても議論が回るようになったな。」
政庁の一角、バレルは窓越しに議場の映像を見つめていた。
「ちゃんと“揉めて”、ちゃんと“整理して”、ちゃんと“決めてる”……。」
そこに、魔王評議からの正式な使者が訪れる。
「バレル・ミルストーン殿。七魔王評議、補佐官就任の最終確認を求めます。」
少しだけ、バレルは天を仰いだ。
「……この町、もう俺がいなくても、ちゃんと議論が続く。」
そして、尾が静かに銃へと変形する。
「なら、次は――魔界全体がそうなればいい。」
彼はサインを記し、評議入りを正式に受諾した。
その夜、町の高台で彼はぽつりと呟いた。
「“銃”じゃない、“言葉”が国を動かす……そんな未来を、撃ち抜こう。」




