表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界転生したら魔界の町長だった件 ~銃尾で政治改革はじめます~  作者:


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

19/100

第19話:言葉の弾丸、銃尾の静寂

拘束された混血教育官カラミルは、尋問室で黙って書類をめくっていた。


「……君は混血でありながら、この国の教育現場に口を出し、思想を混乱させたとされている。」


取り調べ官の言葉に、彼はゆっくり顔を上げた。


「“考えること”が混乱なら、この国はもともと危ういですね。」


その一言で、室内の空気が変わる。


「私はこの国の子どもたちに、“疑問を持つ”ことを教えました。それを禁じるのが、あなた方の教育なら、私の存在が間違っているのではなく……制度が時代遅れなんですよ。」


彼の毅然とした姿勢と、保護者からの“カラミルを返せ”という声の広がりにより、当局は静かに拘束を解いた。


その頃、バレルは町の外れに立ち、刺客を待ち構えていた。


「どうやら、“俺が留守”ならやれると踏んだらしいな。」


現れたのは、魔道具に身を包んだ強硬派の刺客三名。


しかし――


銃声は一発。


動くことなく、三人は静かに倒れた。


「帰ってこい、カラミル。俺はお前の背中を守る。」


そしてその日の夕方、彼の尾が揺れた。


「ただいま戻りました。」


カラミルの笑顔と共に、嵐のひとつが静かに通り過ぎた。


―――


翌日。


バレルはフィルネスの派遣先へと直接足を運んでいた。


「この研究は、混血だから生まれたのではない。“才能があったからこそ”実現したものだ。」


魔導学府の長老たちに向かって放たれたその言葉に、重苦しい会議室が静まり返る。


フィルネスも、静かに口を開いた。


「私は純血です。ですが、混血の知識と交流が、私の理論を完成させた。それは否定できません。」


その発言とバレルの交渉により、研究は“魔界学会外部支援枠”として認可され、論争は終結した。


帰り道、フィルネスがぽつりと呟いた。


「あなた、たまに厄介だけど……確かに、必要な人ですね。」


「どうも。俺も、そう思います。」


風はまた一歩、確かな流れとなって広がっていった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ