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ラビットホール  作者: 愛屋及烏
新米バニーになるまで
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1話「住処を求めて」

何万年も前、地球は滅びた。 そして新たな地球と共に、

謎の異形生命体「ホログラム」が誕生する。


ホログラムは、生後間もないの赤子に寄生し、

人間の「負の感情」を糧に成長する。


やがて一定量の感情を取り込むと、 宿主の身体を喰らい、

完全に乗っ取ってしまうという。


そんな世界に生きる青年、瀬戸 薫(せと かおる)

上京したばかりの彼は、生活費のためにバイト先を探していた。

高校生ということもあり、住まいは決して豪華ではない。


今にも崩れそうなボロアパートで、 このままでは幽霊と同棲……なんてことになりかねない。


「まだ実家で飼ってるラッキーの寝床の方がマシ…はぁ……」


悩んでいた薫の元に、一通のメールが届いた。

送信者は友人の中也。

数少ない仲の良い友人で、薫にとっては希望の光のような存在だった。


「薫、お前、上京したんだろ?」


「そうだよ。でも高校はこっちからでも通えるから」


「え、じゃあ金とか大変じゃね? 俺がバイト先紹介してやるよ」


中也の提案に、思わず薫の口元が緩む。

困った時には必ず中也が助けてくれる。

薫は笑みを浮かべ、すぐに詳細を聞き出した。


中也が紹介してくれた店の名前は「バニーbar」。

衣食住付き、給料は高め、アットホームで福利厚生もしっかりしている。


──明らかに、詐欺でしかない内容だった。


薫は思わず「詐欺じゃないの?」と聞きかけた。

だが、幼い頃から仲の良い中也が嘘をつくはずもなく、自分に対して騙すはずもないと思いとどまった。


中也の熱心さに押され、薫はとりあえず面接を受けてみることにする。


「……仮に嘘じゃなかったら大当たりだし、嘘で危険な場所だったら逃げればいいか……」


薫はつぶやきながら、バニーbarの公式サイトから応募した。

条件はシンプル。年齢・学歴・容姿は問わず、必要なのは意欲だけ。

注意点は、強制的に寮制度になることだけだった。


「学歴関係ないなんて…こんないい店なのに、なんでニュースにもならないんだろう……不思議だなあ」


疑問を抱きつつも、薫は面接日を少し楽しみにしていた。


18:00に1〜2話程度の投稿をしています。

面白いと少しでも感じてくださったら、いつでもお読みください!

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