...ほぼ勘だぜ?
めちゃくちゃ大きい失敗すると逆に冷静になるよね...
「なぁ?プレールナって言いにくいから初炉って呼んでいいか?」
「は?」
ヘリナピスとあって数日,突然そう告げられた。
バレた?何処で?何で?なにゆえ?
瞬間的に自問を繰り返せど自答は帰って来ない。しかしここで言い淀むのは問題を肯定している様な物だと判断し,刹那の沈黙を破る。
「なにゆえそのようなかんがえに?」
めちゃくちゃ動揺しながら答えてしまった。ていうかプレールナに変身した時の自動翻訳機能が機能しなかったのだ。仕方ない。...うん。
「じいちゃんが初炉のふぁんでな。私何回からいぶに行ったことがあんだよ。で,気付いたんだよ。初炉とプレールナの心臓の鼓動?が一緒なんだ。鼓動って言うより魂の魂動だな,基本的に生命ってのはそれで識別出来るんだよ。同じ魂動を持つ奴は同じ時代に存在しない。だから私は獲物を逃さない,魂動で判断してるからな。ま,偶に同じ魂動に出会ったりするけどな。」
魂の魂動?そんなもので私の正体がバレたって言うの?
「そんなん対策の仕様がねぇよ。」
私は愚痴を零しながら変身を解除する。それを見たヘリナピスは...思いっきり目を見開いた。
「え?本物?私てっきり同じ魂動持ってるやつって少ないけど居るんだなってぐらいの気持ちだったのに...ほぼ勘だぜ?」
突然怒りが込み上げてきた。急に初炉って呼んでいいって言われたらそりゃ正体が完全にバレたって思うじゃん。
「今怒ってるのはわかるぜ?無意識に毛が逆立つんだよ人間も,でも初炉はわかりやすいな。猫みてぇ。」
「はぁ...とりあえず私がプレールナの時はちゃんとプレールナって呼んで。あと,誰にも言わないで欲しいけど...」
言葉に想造力を乗せながら威圧する。そして私はサンフレヤへと姿を変えた。
「この姿の時はサンフレヤって呼んで?」
それを聞いたヘリナピスは瞬時に仰向けになり,こちらにへそを向けた。
「...何してるの?」
「何ってそりゃ服従のポーズだよ。私は死にたくないんで長いもんには巻かれたいんだ。この世界で恐らくいちばん強いのが貴方かみこだ。つまりこの組織にいて,上に目を付けられない様にいるのが1番生存率が高いと判断した。故の服従。どうぞ可愛がって呉たまえ。」
この日,私に狩りが大好きなペットが出来ました。