アンプのいろいろ
アンプにはいろんな種類がありますよ、というお話です。
オーディオ機器の各メーカーに対しての筆者の個人的感想が書いてあります。あくまで個人的な感想ですから誤解なきように、お願いいたします。
オーディオメーカーってだいたい二つに分かれるような気がします。
一つはアンプ屋さん。
もう一つはスピーカー屋さん。
もちろんレコードのカートリッジやアームだけ、みたいにアンプやスピーカー以外のものしか作ってないところとかもあるんですけど、大部分はアンプやスピーカーを造っていて、それに付随してCDプレーヤーやレコードプレーヤーその他、を造ってるという感じですかね。
まあ、それだけアンプとスピーカーは大切ということでしょうか。特にスピーカーの場合は音の50%以上を決める、という人もいるぐらいです。
さてその重要なアンプ。いろいろと種類があります。
まずはA、B、AB、D級の四種類があります。C級はないの?と疑問に持たれた方、これは良い方から順にクラス分けしているのではなくて、増幅方法の違いから分けているので、C級はありません。というかあるんですがオーディオには使われません。別な目的の機械に使われています。
ということで別にA級が一番いいわけではないですし、S級もSSS級もF級もないです。
……でも、なにかSSS級アンプっていう言葉の響きはいいですねえ。もしあったら自分ほしいかも(笑)
それはさておき、ではどんな特徴がそれぞれにあるのかと言いますと、
A級はひずみが少ない。音がゆがまないのが利点です。でも効率が悪いから出力は低いです。
B級はひずみは大きいですが大出力が出ます。これは大きなスピーカーとか鳴らしにくい、動かしにくいスピーカーにはとってはとても大切なことです。
どちらも利点と欠点がある。ということで小さい音の時はA級、大きな音の時はB級で動くようにしたのがAB級です。いいとこどりですが、ひずみはAよりは大きくなります。
D級はデジタルで増幅します。とても小さく効率的に作れます。でもデジタルなのでもちろんアナログのような音を出すのは苦手です。
構造的にDが一番安く作れて、Aが一番高くなります。それでAがえらい! と言う風潮はあるのですが、Dもデビアレなんて高級機が出てきましたし、一概にはそうとも言えないと思います。デビアレのExpert1000なんて500万だそうですよ。まあ、あれはAとDの両方、いわばAD級なんだそうですが、構造からいってD級と呼んでいいかと思います。
自分は純A級のアンプもAB級もD級も持っています。で、それぞれ特徴的なところは確かに感じますが、でもそれはA級やB級とかの特性ではなく、メーカーの本来持っている特性であるような気はします。Accuphaseはアキュフェーズの音、MCINTOSHはマッキントッシュの音がします。まあ、あまりA級とかB級とかは気にはしなくていいことなのかもしれませんね。でもメーカーでもA級とAB級をほぼ同じ値段で区別して売ってる場合も多いので、留意すべきことではあるようです。
次に真空管方式とトランジスタ方式という違いがあります。真空管は温かみがある音、トランジスタはすっきりした音なんていわれますね。
真空管アンプを使ってる人は真空管じゃなきゃだめ! というこだわりある人が多いですね。トランジスタの方はそこまでこだわる人はいないでしょう。自分としては真空管はもちろんいいのですが、やっぱりトランジスタのすっきり感もとても聞いていて聞き心地のいいものです。まあ、どちらも良い音がするものなのですよ。
他にもシングルとプッシュプル方式、真空管なら三極管と多極管と言う違いがあります。シングルは音に忠実、プッシュプルは迫力のある音、三極管は300Bが有名ですね。多極管はKT88でしょうか。300Bは豊かな音、KT88は力強い音なんて言われてます。ちなみに300Bは値段が高騰しています。もし過去に戻れたら300B買い占めたら億単位で儲けられるでしょうね。……タイムマシンほしいなあ。
それはともかく、まあそういうわけで今あげてきたいろいろなことをそれぞれを組み合わせ、そしてアンプは作られているわけです。
それでどれがいいのか? というと……いつものことですが、お好みで。 になるんですが、毎回それでもねえ……ということで、今回はあえて自分なら、と言うことを少し上げておきます。
真空管は好きです。パワーアンプだけでも真空管にすると音に新鮮さと温かみが出ます。でもきっちりききたいなと思うときもあります。なのでトランジスタ(真空管と区別して「石」なんて言ったりします。その場合、真空管は「球」ですね)の方で聞く機会が多いです。まあ今まで買ったアンプもトランジスタ式のが多いですね。
その中でもA級のパラレル(プッシュプル)が一番好みなのかなあ、なんて思います。
もちろんうちのAB級もいい音しています。聞く音楽とスピーカーによってはこっちの方がいいです。ほんと、好みの問題なんですよね。
さてでは次にメーカとしてどんなものがあるか、ということですが、これはもう数えきれないぐらいのメーカーが世界中にあるので主だったものを少し上げて今回は終わりにしておきます。(ちなみにイメージは主観です。悪しからず)
FX-AUDIO:安くておいしい。回転寿司屋さんみたい。「パパ、もうこれで満足だよね? 他のお店行かなくてもいいよね?」「……うん」
YAMAHA:清楚な日本美人。ギャルの反対。パーティ向きじゃないかも。「おとなしいね?彼女」「そこがいい……」
Marantz:高音きれいだなあ。Hifiしてて、いや~B&Wに合うねえ。「一応作法ですので」
Denon:低音ばっちり。雄大だねえ。どんな音楽にも合うわぁ。「日本人は低音好きだからね」
Sony:意外と低定価のを売ってるんだねえ。で、よい音してる。「でもAVアンプで本領発揮だよね」
Technics:パナの家電製品と同じでやっぱり買って安心の機能。「とりあえずこれ買っといても損はしないな」
LUXMAN:これじゃなきゃイヤ、って人がいるのがわかるなあ。「特徴があるよねえ」
accuphase:日本の定番。「とりあえずビールね」みたいな。迷ったらこれ、みたいな。
McIntosh:アメリカの定番。「とりあえずステーキ焼いて」みたいな。JBLに合うよなあ。「JAZZはこれでないと」「いやラックスマンが」
Mark Levinson:レクサスもこれ。まあ高級機だけど、なんとか庶民でも買える……のかな?
ウエスギ:真空管メーカーの定番。「順番待ちで手に入らないよ~」
ソウルノート:すさまじい物量。具沢山カレーみたいな。「すげえ、このレトルト、こんなに肉入ってるんだ!」
ソウリューション:「こんなん絶対買えんわwww」(音はいいけど)
パス:「こんなの……買えないよ……」(いや頑張れば安いのなら)
コード:「アンプもいいけどDACがいいよねえ」「値段もいいけどな」
TAD:日本の高級お寿司屋さん。おいしいけど。「常連になるのは(主に価格的に)無理」
オーディオノート:こだわりの高級料亭の味。真空管のお店です。「至高の料理とは……」みたいな
ジェフローランド:「なんとか……がんばれば、買え――」「無理」
エソテリック:新しくできた「高級」料理店。「大間マグロを3500万で初セリしました」なんて感じかな?
TEAC:エソテリックの親会社。「そのマグロを一皿100円で皆様に!」みたいな。
トライオード:庶民的な食堂。味はすごくおいしい。高級志向の人には横を向かれちゃうけど。「これで十分だよねえ」「うん美味しいし満足」
なんて……なんかいろいろ失礼なことを書いてすみません。オーナーの方がおられましたら、まあ、にが笑い程度に抑えて、どうかこらえてくださいまし。(ペコリ)