表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
生まれ変わったのですが転生先がどえらいブラックです  作者: 早熟最中
どうやって仕事へのモチベーションって保つんでしょうか
159/202

物が語りかけてきたら病院に行けっていうけど、脳が勝手に喋り始めたらどうすればいいと思います?:4

 食後、私はサインエンド近くにてテラス川を眺めながら街を散策していた。

『レガリアってこの辺好きだよね』

『まあね、表ならそこまで治安悪くないし、変な店漁るのならこの辺がいいし』

 昼過ぎなので屋台はまばらだ。これが夜なら得体の知れない食べ物を出す屋台がそこかしこにある筈だが。

『私、貴方のあの悪食の趣味だけは本気で理解できないんだけど……』

『探求よ』

『せ……せめて見た目は普通の物を選ぶべきじゃ』

「探求よ」

 声に出た。誰かに聞かれていないかつい辺りを見てしまう。


「……ん、あの人」

『誰かいるの?もしかしてエドくんとか?』

 何故か塔子にはエドガーを気安く呼んで欲しくなかった。そもそも見つけたのはエドガーではなく別の人物だ。

「よう、レガリア」

「……あ、ども」

 向こうもこちらに気付いて手を振ってきた。出会ったのはイストサイン騎兵の副隊長である男、カスピアンだった。

「奇遇だなぁ、レガリアは今日休みか?」

「はい、副隊長は仕事で……?」

 カスピアンは紺色の制服を着ている。流石に休日まで制服を着る騎兵はいないだろう。

「仕事……みたいなものかね、埋葬の手伝いをしにいくところだ」

 彼は大きな荷車を引いている。

「埋葬って……もしかして知り合いか誰かが……」

「ん、あれ?昨日の姉ちゃん!」

 幼い声がサインエンドの路地道から聞こえてきた。見ると昨日、ジルの受け入れ先だったレラント孤児院にいた少年と、ジル本人が駆け寄って来た。

(誰だっけ……)

『ヴァンって子でしょ、オリンピアに懐いてた男の子』

 塔子の記憶力は私のよりもしっかりしているらしかった。

「こんにちはヴァンくん……」

 路地に目を走らせる。

 オリンピアを探したが、彼女の姿は見えない。

「レガリア、どうかしたか?」

「いえ……」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ