表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
生まれ変わったのですが転生先がどえらいブラックです  作者: 早熟最中
どうやって仕事へのモチベーションって保つんでしょうか
158/203

物が語りかけてきたら病院に行けっていうけど、脳が勝手に喋り始めたらどうすればいいと思います?:5

 騎兵姿の大男一人と男女の子供二人、奇妙な集まりだった。

「どうしてまた副隊長がこの子たちと一緒に?」

「まあ、仕事ついでに荷運びの手伝いでな、レラント孤児院は無縁墓地の管理をしてるんだよ」

 そういえば、身元不明の死体の管理は騎兵の仕事だった。

「この間『リーパー』が殺したのは、ほとんどが身寄りのない宿なしか外国人だ」

 彼らはレベリオの部屋で発見された遺体を引き取りに行くらしい。

「それで孤児院からここまで」

 ヴァンは付き添い、何も言わずに付いてくるジルはきっと、身寄りのない遺体に父親の姿がないか確かめに行くのだろう。


「エドガーにあの女の子の移動手続きを任せたのも俺さ」

「副隊長が、だったんですか」

「俺、あの孤児院出身なんだ」

「え?」

「戦災孤児だったんだよ、それにカティア隊長もレラント孤児院出だ」

 思わぬところでイストサイン騎兵隊長たちのルーツを知ることになった。

「30年も前はまだ戦争の真っただ中だったからな」

 過去を思い返すカスピアンの眼はなんともいえない感情を帯びていた。

「いろんな場所を知ってはいるが……子供をちゃんと扱ってくれる、真っ当な施設だよあそこは」

「すくなくとも読み書きと算学は出来るぜ俺たち」

 よくない施設の話は私も聞いたことがある。孤児院の体だけは取り繕った、いわゆる強制労働施設のような場所の事だ。

「今の時代になってやっと子供が国に守られるようになったんだ」

 今さら、と思わなくもないがね。とつぶやいたカスピアンの眼は悲しげだった。


「……ヴァンくん、オリンピアはレラントにいるかな?」

「今日?見てないよ、てか毎日泊まってくわけじゃないからなぁオリンピア」

(いないのか、残念)

 いたら叩き出してやったのだが。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ