腹を決めたら口に出して誰かに伝える!それが行動への第一歩!:3
「冷たい……ほとんど凍ってる」
「こんな部屋で寝てるのアイツ?どんな趣味なのよ」
ファルナが倒れる死体を跨いでベットに向かう。
ベットの上にも一体、毛布に包まれた死体が転がっているようだ。
「見るの?」
「気になるじゃん」
彼女に臆した様子はない。
ベットの毛布も凍りついているようで、ファルナが触るとパキパキと氷の粒が落ちていく。
『誰?』
「────っ!」
声が聞こえた。
「フ……ファルナ!」
「なに?ちょっと待ってくれる?慎重に剥がさないと……」
私とファルナしかいないこの部屋で、別の誰かの声が聞こえる。
『誰?誰?誰?誰?』
それも複数、レベリオと話している時と同じ感覚だ。
「聞こえないの!?」
こんなに喋り続けているのに。
「何がよ?何そんなに怖がってるの?」
振り向いたファルナの手元には剥がされた毛布があり、その下には死体がある。
『ああ──君だ』
死体と眼が合う。
眠っていたそれはレベリオと同じ顔をしていた。
『レガリアくん、君は夢を見るかね?』
レベリオと眼が合った瞬間、視界を黒い物が覆う。
そのまま私は平衡感覚を失っていた。
(どうなってるの……?)
経験した事のない状況に頭は混乱している。
『私は物心ついた時から夢を見ていない』
落ちているのか、浮いているのかもわからない。
『眠ると見るのは夢の代わりに見るのは他人の人生でね……まあこれはこれで悪くないと思うんだが』
「レベリオ!何をしたの!?」
いや、これに似た感覚は前に──
『案内している』
反逆の徒、グラドミスに殺されかけたあの日、同じ経験をしていた。
唐突に視界が開けた。
「どこ……!ここ……」
石造りの頑丈そうな壁、鉄を溶かす炉のある部屋。
色鉄を精錬しているのか、炉には火が灯っている。中の淡い蒼の光が部屋を染めていた
「やあ、これは私の記憶だ」
周りを見てもレベリオは居ない。彼の声だけが聞こえてきた。
「今は20年前だな……ここである原石武器が作られたんだよ」
私の背後で扉が開き、誰かが入ってきた。
「っ……!」
銃を持ち、身構えた。
「イシュヴァルカの命令でそれは作られた。彼女が要求したのは生命を量産する原石武器だ」
入ってきたのは漆黒の鎧を着た男だ。見覚えがある。
「グレイマン…………?」




