腹を決めたら口に出して誰かに伝える!それが行動への第一歩!:2
扉を開けると冷気が外に溢れ出てきた。
「……どうなってるのよ」
ファルナは困惑を隠し切れない様子だ。
室内には霜が降りている。
「うー寒っ、どんな生活してんのよあの男」
今は初夏を過ぎた頃、外は快晴であり間違ってもこんな風景はお目にかかれない。
足を踏み入れると霜が砕け、くっきり足跡がつく。
「何が起こるかわからないわね、注意して調べましょファルナ」
少なくとも原石銃は何の反応も示さない。
何の変哲も無い部屋だ。一人暮らすのに充分な部屋にはキッチンに戸棚が備え付けられている。
窓のカーテンを払い明かりを入れようとしたが、カーテンは凍って窓に貼り付きびくともしない。
仕方なく、薄暗い部屋を物色することになった。
「さてさて、何が出るかな?リーパーの手がかりがあればなー」
「これって……」
机の上、新聞と食器の間にあった瓶を手に取った。
見覚えがある。
今朝病院でレベリオと会った時、薬品庫で見た酸を指すラベルが貼ってある。
「開封済みね、朝刊の死体はこれでやったのかな?」
ファルナも茶色の瓶を手に取り中を確認する。瓶は空っぽだ。
「昨日の死体は、レベリオがやったって決まりかな」
朝刊にあった、酸で顔を溶かされた死体。
今朝レベリオが薬品庫を破壊してしまったが、ここにある瓶は死体とレベリオを繋ぐ物証になりそうだ。
収穫はあった、ただそれ以上に怪しい部分がこの部屋にはある。
「むむむ……」
「…………」
私とファルナが睨むのは奥にある扉。
間取り的に寝室と思われる方に繋がるドアだった。
「冷たいの、こっちから来てるわ」
ファルナの言葉に頷く。
この部屋を凍えさせる冷気は、どうにもこのドアの先からやってくるようだった。
「……開ける?」
「もちろん!気になるじゃん」
臆さずにファルナがドアノブに手をかけた。
「さすがに、開けた瞬間吹雪がどーんなんて事はないはずよ」
ファルナがドアを思い切り開けた。
それと同時にさらに強い冷気が私達に絡みつく。
「うう、寒……」
真っ暗だ。
窓も無いのか部屋の中には一切光が指していない。
「……ねえ、ファルナ」
ただ、暗闇に少し目が慣れ、薄く部屋の中を確認できるようになると、床に倒れている物が目に入ってきた。
「…………酷いわね」
ファルナの声も震えていた。
部屋自体は狭い、ベットが一つだけある簡素な部屋だ。
だがその床には隙間が無いほど人が倒れていた。
真下に居た男性の身体に手を当てた。
冷たく、まるで反応がない。




