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生まれ変わったのですが転生先がどえらいブラックです  作者: 早熟最中
どうやって仕事へのモチベーションって保つんでしょうか
119/202

報告、ちゃんと細かい事まで伝えないと……どこまで言えばいいんだろ:2

(この人数の中で私しか知らない話とか……)

 なんとか頭を働かせ出来事を噛み砕き説明する。

「謎の声に足音、そこに居ない誰かと会話する男か」

「物から自動人形(オートマタ)を作り出す原石武器はよくある」

 グレイマンがこちらに注目してきた。

「声の特徴については?」


 老齢の騎士に鋭い視線を投げられて緊張する。

 レベリオと会話していた時、私の耳に入った『声』はファルナの耳にまるで入っていなかった。

 お陰で一人で説明する羽目になっている。


「最初は、ただ辿々しく単語を話したり、私の名前を言ったりしてたのですが──」

 あの時、ファルナが現れた時。

「ファルナの姿を見た瞬間、声の態度が変わりました」

 何処かで感じた事のある、生々しい憎悪を帯びた声。

(……どうして覚えがあるんだろ)


「……うむ、今はこれくらいで良い」

 報告が終わり、グレイマンが大量の資料を取り出した。

「カティア隊長、後でレガリア君に報告書を作ってもらってくれ。これから話す事で印象が変わるかも知れない」

 彼の腕は義手だというのに自在に動く、資料の束を取り出して私とエドガー、隊長に渡してきた。

「これから話すのはイグドラの機密情報だ。もし外部に漏らせば我々が処断する、いいな?」


 手元の紙束に目を落とす。

「原石武器について、今朝方情報共有の承認が降りた」

 書かれているのはイグドラの国家機密、騎士の操る魔法の武器、原石武器についてだ。


「……あのー、俺読んじゃったんですけど……このまま話聞いていいんですか……?」

「安心しろエドガー、この情報は今日から騎兵全体に共有される」

 イグドラの技術、特に色鉄に関しては門外不出、ほぼ全てが機密扱いだ。

 その中でも重要そうな原石武器が公開されるという事は、この情報も世間に知られていくのだろう。


「現在、イグドラでは14の原石武器を確認している」

 軽く読んでみるとファルナレギア、グラドミス、グレイマンの名前。

 一度戦場で会ったアルバートとロス、にっくきオリンピアに私の名前。

 そしてイグドラの王イシュバルカ・イグドラシルの名前までが入っていた。


「グラドミスの鎧は失われたな、原石武器が破壊されたのは未だ嘗て無かったことだが」

 グレイマンがちらと私を見る。


「剣に鎧に杖に籠手……グレイマン殿は車椅子……ですか」

「ああ、これは優れ物だぞ」

 若干得意げに車椅子の車輪を鳴らす。資料には鉄の鎧になる、とだけ書いてある。

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