たぶん日本最初のツンデレ
基本的に、調べものはWikipediaさんでやってます。
今回は短いです。
ツンデレ。
特定の人間関係において敵対的な態度と過度に好意的な態度の二つの性質を持つ様子、またはそうした人物を指す。
Wikipediaさんにはこう書かれてますけど、ようするに、普段はツンツンしてるけど二人きりの時なんかはデレデレしちゃう(主に)女子のことですね。
ツンツンな態度が敵対的な態度というのはちょっと過剰表現な気もしますけど、
「ツンとお澄まし」
という表現を聞いたことはないでしょうか。
友好的な相手……ようは、友達相手に言われたことを全否定した上で「フンッ!」とそっぽ向くような態度といえば伝わるでしょうか。
そんな女子が、二人きりになったら頬を赤く染めて目をそらしつつそっと寄り添って腕を組んでくれた上で指を絡めた恋人繋ぎなんかしちゃったりして。
ツンデレって、そんな感じですよね。たぶん。
そんな猫にゃんみたいな神が日本神話に居るのです?
エジプト神話には猫にゃんな神様は居ますけどね!
ところがぎっちょん。居るんですよこれが。
それは、 天逆毎 です。
……読めますか? いやはや、日本神話の神は、読み方や漢字がたくさんあったりしますし、これで読めるかーっ! ってのが正直なところです。
では、いきますか。
天逆毎 (あまのざこ) です。
雑魚 (ザコ)じゃないですよ? なんせ、スサノオの体内に溜まった気を吐き出したら産まれた存在なんですから。
どこかで、「天ノ逆賊」とか書いたりもしていたような記憶があります。
して、こちらの神、動物のような顔に高い鼻、長い耳、牙を持つとされています。
とはいえ、昔は恐ろしい力を持つ存在を、恐ろしい姿で描き表現していましたから、実際は非常に強い力を持った女神だったということでしょう。
また、前を後ろ、右を左のように、物事を逆に言わないと気が済まない存在でもあったといいます。
……つまりですね、
好きな相手に嫌いと言ってしまったり、
人目があるとつい突き飛ばしてしまったり、
でも、二人きりになると好きな気持ちは態度で表したり。
そんな、天邪鬼なツンデレ女神がこの天逆毎ということです。
ちなみに、天邪鬼の語源になった女神でもあり、単身で娘も産み出していることから、創造の力を持つ原初の神に近い性質や非常に強い力を持っていたものと思われます。
……そんなツンデレさんから、恥ずかし紛れに平手打ちなんぞされたら……。
おお、怖い。
天狗の祖ともいわれていますが、本文で触れた通り、昔は恐ろしい力を持つ存在を恐ろしい姿で表現する場合があるので、多分に誇張されているものと思われます。
そもそも「天狗」って……おっと、これ以上はジャンル違いになりそうです。