たぶん日本で最初の外科手術
たぶん、日本で最初の外科的手術に気がついたのです。
今回は仮説がメインになります。
根拠となる資料や情報は特になく、穴だらけの推論になりますので、お手柔らかに。
(注) 今回は残酷な描写があります。
「私、けっこう失敗しますので」
日本神話で有名な夫婦、イザナギとイザナミですが、海を越えて東の方に向かい、泥をすくって島国を造ったとされています。
神話の話を現代の価値観に合うように表現するのはナンセンスかもですが、ちょっと気づいて、んん? となりまして。
そこらへんから、推論を重ねて仮説をたててみました。
「イザナギとイザナミ、大陸から渡ってきた説」
説だけなら、スサノオが朝鮮半島を経由して日本に渡ったのでは? というものもあるようですが、
イザナギとイザナミの親世代が政治闘争に敗けて、粛清から逃れるために海を渡った説。をあげてみようかと。
稲作が日本に伝来して、狩猟中心だった縄文時代から、稲作中心の弥生時代に移った。
というのが、私が歴史の授業で習った内容です。
縄文時代では、貝塚の発掘調査で分かったこととして、主に動物や魚の骨、貝殻などが発掘されており、肉、魚、貝などが食べられていたと習いました。
ただ、ドングリなどの木の実を潰してこねて焼いたドングリクッキーなども食べられていたと考えられていると聞きました。
弥生時代は、稲作中心だったと。当然、主食は穀物ということに。
スサノオノミコトの子である豊穣神ウカノミタマは、実が成った稲穂を持つ姿で描かれているとか。
つまりは、神話の時代からすでに稲作があったと考えられるのではないでしょうか。
仮説として、イザナギとイザナミは、水稲とその栽培方法を持ち込んだ使節団。ともとれますね。
ただ、それだと、今回の主題にそぐわないので、
「イザナギとイザナミ、親世代が政治闘争に敗けて側近と共に海に逃れた」
この説を語っていきたいと思います。
さて、わずかな手勢で逃れてきた若きイザナギとイザナミ。
初めての土地なので、右も左も分かりません。
現地人とは、言葉もあまり通じません。
そのため、身振り手振りでコミュニケーションを取り、情報を得ます。
現地の集落に案内されたイザナギたち、生活の違いに困惑。
同じ暮らしはさすがに無理。けれど、現地人は狩猟中心なので常に食料に困っていたもよう。
米の陸穂を発見するイザナギたち。(注1)
けれど、現地人は見向きもしない様子。
ならばと、米の調理法、栽培方法、ついでに土木建築や衣類の製造方法などを指導。
その際は、側近の大人たちの言葉をよく聞いたため、オオヤマツミやオオワダツミなどの頼れる側近に、集落に定住して技術を広め繁栄させよと命じるイザナギ。
側近と別れたイザナギたち、自分達は安住の地を求めて移動。
できれば、現地人も猛獣もいない土地はないかと探して、見つけて、定住することにした。
さて、衣、食、住を確保した後は、血を残すことを真剣に考えることに。
わずかな手勢では、特に女性は少なかったと思われます。
一族の血を間違いなく引き継ぐ方法として、イザナギとイザナミによる近親婚が選ばれたのではと。
その後、せっせと励み子宝に恵まれたイザナギ・イザナミ夫婦ですが、ある重大な問題に直面。
それは、何度目かの出産の際に、子どもがなかなか産まれないこと。
逃れてきたわずかな手勢には、医者どころか産婆、つまり助産師もいなかったのかもしれません。(注2)
それでも、その時までは比較的順調にお産を乗り越えてきたのでしょう。
陣痛が起きて、破水して、いきんで、それでも産まれない子ども。
医療技術がないにせよ、わずかな知識にすがって、帝王切開を試みるイザナギ。
周囲は必死に止めますが、母子ともに救うにはと、決死の覚悟で決行。
手順を確認します。
まずは、刃物を火で炙って殺菌。
次に、母体の腹を裂いて赤子を取り出す。
……はいここ。ちゃんとした医者のいない状況下では、経験がものをいうことでしょう。
それまでは順調にお産を乗り越えて来たものの、産まれない、ということは初めて。
さぞ、焦ったことでしょう。
あまりに焦りすぎて、母体を切開する刃物に、一番よく斬れる使い慣れた剣を選び、火で炙った後に生理食塩水に浸すなどせずそのまま母体を切開。
勢い余って赤子を斬殺。母体も、焼けた剣で斬られたことで人肉の焼けた嫌なにおいがしたことでしょう。
その傷が元で、イザナミは夫イザナギを恨みながら死亡。(注3)
手を尽くしながらも、次第に腐っていく妻イザナミを見て、イザナギは気力を失い、アマテラス、ツクヨミ、スサノオの、三貴人と呼ばれる優れた子どもたちに後を任せて引退していった。
私は、そう考えました。
拙い仮説にお付き合いくださり、ありがとうございます。
(注1) : 大陸から稲穂が伝来したと歴史の授業で習いましたが、その根拠は日本固有の原種が発見できていないからとも。
その仮説に関してのエッセイもなろうにあります。それがこちら。
・作品名 : 稲作は伝来ではなく日本が起源地だったかもしれない件
・Nコード : N8991HL
・作者さん : ひだまりのねこ さん
(作者さんより、掲載の許可をいただいています)
(注2) : 医者は、権力者が抱えていたと思われます。
政治闘争に敗けたイザナギ側に付く者は、同じ一族の者か追放された闇医者などでしょう。
知識はあっても、設備、器材、経験などは不足または皆無だったものと思われます。
(注3) : 秘宝の神剣を火で炙り、鬼気迫る表情で帝王切開に臨んだイザナギは、赤子が産まれずに苦しむイザナミにしてみれば、自身と赤子を斬り殺そうとしていたように見えても不思議ではないと思われます。
結果、失敗に終わり、赤子は死亡。
未経験の事態によって、夫婦共に半狂乱だったことでしょうから、妻が夫に呪いの言葉を吐いても不思議ではなかったと思われます。
また、子どもが産まれる前に名をつけて願掛けをしていたとも考えられます。
そのため、里が発展して鍛冶が盛んだったことで火と鍛冶の神ヒノカグツチの名は妊娠中に付けられ、死産までのエピソードはイザナギの名誉を守るために改竄され後世に残されたと考えます。