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たぶん日本最初の追放 & オレつえぇ。

 たぶん、日本最初の追放 & オレつえぇを思い出したのです。


 知ってる人からすれば大したことない情報でしょう。


 今回も、Wikipediaで調べてみました。



 現代の流行りは、神話の時代からあったのでしょうか……?



 軽ーい調子で書いていきます。


 私の記憶(いろんな媒体の情報)と、Wikipediaで調べた情報をあわせて書いていく感じです。

 そのため、推論もありますし、出所不明な情報や創作も混じっているかもしれません。



 パーティー追放からの覚醒、主人公最強オレツエェ! 


 ハイファンタジーやローファンタジーで、現在も人気のワードですね。


 最近では、付与魔法で最強! などがタイトルに添えられているのを見たことがあります。


 ところで、日本には神話の時代からすでに、追放からの覚醒、オレツエェ! は存在したかもしれないというのはご存じでしょうか?



 はい。みんな大好き スサノオノミコト ですね。


『古事記』によりますと、「建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)」、


『日本書紀』では、「素戔男尊(スサノオノミコト)」などとなっているようです。



 この スサノオノミコト 、父 イザナギ と母 イザナミ より産まれた、天照大神(アマテラスオオカミ)月読命(ツクヨミノミコト)の、三姉弟(※注1)の末っ子(イザナギとイザナミの子は他にもいる)で、国造りの神、つまり天津神(アマツカミ)の中でもトップの偉いさん夫婦の末っ子にあたりまして。


 これがまあ、夫婦からとっても強い力を受け継いだものだから、小さい頃から悪ガキで、親の七光りもあったものの、産まれ持った強い力でやりたい放題だったようです。


 弟くんがあんまり好き勝手に暴れまわるものだから、重臣たちもほとほと困り果て、お姉ちゃんの アマテラス は、職務放棄して自室(天の岩戸)に引きこもり、世界に闇が訪れましたとさ。

(※注2)




 ……はい、ここまではあちこちで私が聞いたエピソードを統合した記憶で、Wikipediaでは結構違うことが記されてます。




 と、いいますか、父 イザナギ って、ヤンチャ息子に負けず劣らずやりたい放題していたようですけどね。

 根の国に()って帰還したあとは、あまり政治に関わろうとしなかったのでしょうかね?

 嫁さん亡くしてやる気がなくなった上で、仕事を三姉弟に放り投げて、断ったマザコンヤンチャ息子にキレて追放を言い渡すようです。


 最高権力者の雷ですから、ヤンチャ息子も抵抗できずに島流しされてしまうのでした。




 ちゃんちゃん。




 ……さて、お待ちかね。追放のあとは覚醒、オレツエェ! のお時間です。



 追放された先では、「八俣遠呂智(ヤマタノオロチ)」という怪物(注3)がその地を荒らし、生け贄を要求していたといわれています。


 その生け贄は、「櫛名田比売命(クシナダヒメ)」という名の美少女(ここ重要)。


 流れ者の身とはいえ、美少女が怪物の餌食(えじき)になるのを黙って見ているのは男が(すた)る! とばかりに、 ヤマタノオロチ を退治して クシナダヒメ を救い妻にしたそうです。


 その際、 ヤマタノオロチ の尾を斬った時に自慢の剣(おそらく青銅剣(※注4))で斬ることができなかったそうです。

 その部分を慎重に探ると……。


 出てきたのは、 天叢雲剣アメノムラクモノツルギ 、または 草薙の剣(クサナギノツルギ) です。


 鉄製の剣ともいわれる 草薙の剣 は、現在も受け継がれる 三種の神器 で有名ですね。



 その後は、救われた クシナダヒメ といちゃラブしたり、 大山津見神(オオヤマツミ) の娘である 神大市比売(かむおおいちひめ)と結婚して豊穣の神である ウカノミタマ を産み出したりしているようですが、お姉ちゃんである アマテラス とも契約結婚(※注5)して子どもがいたりするようです。


 で、その子孫がニニギノミコトという……。



 わがままボーイは血筋かい?



 その後は、()の国、つまり冥府へ渡り、その地を治め、子孫たる「大国主神(オオクニヌシ)」に試練を課し、見事乗り越えた証として、娘の「須世理比売(スセリヒメ)」を嫁に、生太刀(いくたち)生弓矢(いくゆみや)などを授け(※注6)、国をまとめる手助けをしたそうです。




 ……ママに会いたいから根の国に行きたいとダダをこねて、ダメ親父をブチキレさせたはずですが、根の国にいるはずの母 イザナミ は、どうなったのでしょうね?

 ちゃんと会えたのかな?




 余談ですけど、ヤマトタケルノミコト(日本武尊)は スサノオ の転生した姿のため、危機に瀕した際、 スサノオ が アマテラス に奉納していた「天叢雲剣(アメノムラクモノツルギ)」を アマテラス から与えられ、燃え盛り迫る炎を草を()いで食い止めた。


 というエピソードも聞いたことがあります。


 草を薙いで大火を鎮めた剣だから、「草薙の剣」に改名したと。



 ……ほんとかな?




※注1:

 スサノオノミコトの姉弟は、


 ・アマテラス

 ・ツクヨミ

 ・ヒルコ

 ・スサノオ


 の四姉弟ですが、 ヒルコ が背骨がない(おそらく先天性の下半身不随)ため、単身船に乗せられ海に流された(神の座から追放された)ようです。

 その ヒルコ の船が流れ着いた浜などもあり、石碑かなんかがあったと思われます。




※注2:

 太陽神のアマテラス、姿を隠すと世界に闇が訪れるエピソード。

 アメノウズメの舞いによってまた姿を現すようですが、ここらは奉納の舞いの起源に当たるのではと推測します。


 また、夕暮れ前の時間でありながら、皆既日食による闇でパニックになったところ、時間の都合で普通に夜になり、太陽神がお隠れ遊ばされたと更なる大パニックになったのではと推論できます。

 穴だらけの推論ではありますけどね。




※注3:

 ヤマタノオロチは、毎年起きる大規模な水害という説と、 アメノムラクモ を取り込んだ影響で、常に雨雲を頭上に纏っていたという説を聞いたことがあります。


 つまり、生け贄は、災害を(しず)めるための人柱。スサノオが災害を食い止めるために治水対策を執り行ったことで、人柱の美少女は死ぬ必要がなくなったという考えもあります。




※注4:

 当時の青銅剣は「七束剣(ナナツカノツルギ)」と呼ばれ、一般的な長さは、「刀身が握りこぶし七つ分」という描写を見たことがあります。

 こぶしの大きさとか人それぞれでしょうけど、適当に10cmとしても、70cm。

 それに、(つば)や握る部分の(つか)などあわせて、1mくらいでしょうか。


 余談ですが、天津神タケミカヅチと国津神タケミナカタの決闘の際、タケミカヅチは「十束剣(トツカノツルギ)」つまり、相手よりも1.5倍は長い剣を使って圧倒したというエピソードを聞いたことがあります。


 宮本武蔵の巌流島(がんりゅうじま)みたいな話ですね。


 神話の時代から、リーチの差は戦力の決定的な差だと教えてくれていたのですね……。




※注5:

 どちらかというと書面上のもので、停戦合意に近いニュアンスに思えます。

 それでも子どもを作るのですから、神話の主神級の「創造の力」はすさまじいものがあるということですね。


 ……ただし、「子はかすがい」にはなれなかった模様。


 ……そして、親(男)のダメな方はしっかりと受け継いでいた模様。




※注6:

 気難しい偏屈親父となっていた スサノオ が認める条件として、さまざまな難事を突き付けたそうです。

 それら試練を、娘の スセリヒメ と協力して乗り越えたことから、愛娘と、 オオクニヌシ の名、生太刀・生弓矢(医学・医療技術ともいわれる)を与えたそうです。

 オオクニヌシ は、元々は違う名前だったということですね。

 名は体を表す。オオクニヌシは国を一つにまとめた。その後に、天孫降臨を迎えるとか。


 ……で、やって来るのがわがままボーイのニニギノミコトなんですよねぇ……。



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