17.トロトイ王国からの転校生達
転生直後の様子から考えてカラフル5人とその彼女とは関わらない方が良い事は明かで、次いでその6人と同じカテゴリーに居る三年生とも接点は無い方が良いと考える。
よって部活には入らない方針だ。年齢の上下より学年の上下の方が強く、その上に国内の地位が関わってくるのだが、国内の地位は親の地位だ、知ってないとわからない価値より、三年生と言うめに見える価値の方がこの学園内では強い傾向がある。
わざわざイジメられに行く趣味は無いので、部活に入らない二年生だけの付き合いだけで今年は済まそうとしていたら、全く警戒していなかった方がきた。
「マルメ、こいつか?お前をノした貴族ってのは?お前こんなチンチクリンにやられてんの?」
トロトイ王国の第四王子「ホンド王子」はムキムキ威圧ボディの金髪ロングが特徴的なエルフだ。俺との身長差がすごい、背たけーなこいつ。ちょっと怖いんっスけど。
「はい、ホンド様。私を倒したのはこのチンチクリンです。元気そうだな?ラルザ殿。」
チンチクリン言うなし。マルメさんは緑の短髪でメガネの賢そうなエルフだ。俺がその戦いで捕らえたモーリのパイロットだ。
「ごきげんよう、ホンド王子様、マルメ様。あの時はお互いの正義がぶつかりましたが、今はこの様に手を取り合う仲となりました。以後、よろしくお願いいたします。」
あの時お互いの命を取合った仲だ。ブッチャ達の仇であるが、だからどうと言うつもりはない。
戦争に私情を持ち込んでも良い事なんて何も無い。すべてが怨めしくなるだけだ。自分すらも。
「ほう、マルメ?お前よりこいつの方が”大人”みたいだぞ?」
マルメは黙って感情を見せないでいる。
「まあいい。おい、チンチクリン?お前なんで剣術部に来ない?お前ほどの腕だったら来るだろ?そしたら試合もあるだろ?そしてら俺が直々に相手できたってのに!馬術部にも行ったがそこでお前がスカウトを蹴ったと言うではないか?さらにはどの部にも入らんとな?だからこうしてここまで来たわけだ。さあ、一試合やろうでは無いか!」
説明乙。そしてなんで試合する話になっているのか?
前世でこのような輩はいなかったが、それはリアル限定でだ。空想にはよく居たタイプだが、総じて脳みそまで筋肉なタイプだったが裏が無い分わかりやすくて好きなタイプだ。
王子の後ろで無言無表情のマルメの方がどちらかっていうと苦手だ。
いや、まてよ?苦手と感じるのはなぜだ?
分からないからではないだろうか?つまり、私は知らない事が不安で、それが苦手といつ感情になっている。
マルメさんも人である。エルフだが、喜怒哀楽があるなら人である。体が違う形ってだけだ。
無言無表情なのはきっと、感情を見せない方が得をするからだ。
挨拶の時ちょっと攻撃的で、王子は私の方が「大人」と言ってからこの状態ってことはへそを曲げたのかな?
つまり、彼は戦場で負かされた私の事を王子に話して、興味を持った王子についてきて軽く煽ったら「お前は子供だ」と言われて口をつぐんだ。黙っているのは言い訳するより黙ってる方が余裕がある様にも見えるとかそんな感じかな?
なんだかちょっと可愛いヤツに思えてきた。
きっと彼は家庭でも背伸びしたい時期で、無理言ってやってきた戦場で強力なアイテムで自分を強化し、向かう所敵なしだった所に、私にその長くなった鼻をへし折られて、さらに終戦後王子様と会う機会があり、敗北の言い訳をしてみると王子様が興味を持ち、今に至るとかそんな感じだろう。
ここまであくまで予測だが、こう考えるとマルメさんもマルメさんの考えで生きているのだと知ったかぶれる。
「マルメ?こいつ動かなくなったぞ?」
「ホンド王子の突拍子の無い注文に面食らっているのでしょう。もっと大人らしく振舞ってください。」
「お前さては根に持ってるな?」
ほら、可愛いいやつだった。




