7、エマ・ライトウッド育成④
つおい(๑╹ω╹๑ )
「……あいつとはどういう関係だったんだ?」
「………いつもパーティー内で虐められていました……私弱いですから………」
「…………」
ブサイが消えた後、鍛錬を再開し、完全に陽が落ちて、あたりが真っ暗になり、そろそろ切り上げ、家への帰り道の最中に気になったので事情を聞いてみる。
彼女は俯き、ぽつぽつと語り始めてくれた、俺は黙って彼女の話を聞き続ける。
「………最初はそんな事なかったんです………同じ窯の飯を食い合って、夢を語り合ってた………けど、ブサイ強くなって、パーティーリーダーになると、だんだん態度が豹変していきました………最初はまだ分からなくもない文句でしたが、次第に………髪が色が気に入らないとか、目の色が気に食わないとか………終いには…………胸や尻をいやらしく触るセクハラもしてくるようになり………」
「………周りの人達は………助けてくれなかったのか?」
「………だって、リーダーがやる事ですよ?、みんな気づいていたけど、助けてはくれませんでした………むしろ一緒になって嫌がらせをしてくるメンバーもいたくらいです」
「………そうか………よし!」
「ーーーーえっっ、な、何をーーー」
「辛い時は泣いたって良いんだ………俺なんかの胸で良ければ貸してやるから……」
「で、でも………」
「大丈夫、この時間帯、外うろついてる奴のほうが珍しいよ……」
彼女はパーティー内の虐めについて語っていく、酷く、汚い、人間の醜さに食い物にされた彼女………きっと今語った事もほんの一例なのだろう、大義名分を得た人の残虐さはその程度では済まない。
俺は彼女の苦しみを少しでも癒すために彼女を抱き抱える、そして彼女に感情の発散を促す。
「ーーーーッッッ………うううぅぅぅ」
「………よしよし」
最初は恥ずかしさからか、遠慮するが、ここには自分たち以外いないと説得すると彼女はタガが外れたが如く、泣き出す、俺は胸の中の彼女の頭を撫でる………。
どれくらいそうしていたのか………体内時計が狂うほど長時間泣き続ける彼女をあやし続ける俺………ふと、泣き止み、その後俺たちは別れてそれぞれの家へ帰宅した。
それから一週間、彼女はスポンジの如く佐々木小次郎の技を会得していく。
「よし…そろそろダンジョン探索へ行こうか……」
「はい!!!!」
生前通りの力を発揮できるようになったわけではないが……十分だろう。
ダンジョンへと潜っていく。
「よっとーーー」
魔物達を長刀を自由自在に操り一掃していく、後ろから攻められても目視もせず魔物の首を飛ばす。
「よしよし…………仕上がってきたな」
試しにダンジョン投入したが、手応えありだ、このままダンジョンのドロップや宝箱は根こそぎ貰ってしまおう。
そうしてできるだけダンジョンからアイテムを搾り取った後、彼女と居酒屋で祝杯をあげた。
「「乾杯ーーー!!!」」
「いやーーー、仕上がってきたね!!」
「はい、先生のおかげです!!」
「いやーー、これならもう少しすれば君の指導もひと段落、次の子にローテーションを回せるかな……」
「………え??」
「いやーー、よかったよかった、今日まで俺のヘンテコな指導に付き合ってくれて!!ほんと助かったよエマ!!」
「い、いえ………そ、それより………もっと飲みましょ?」
「おうそうだな!!、こんなめでたい日はもっと飲まねぇと、ワッハハハハッハ!!!」
そんなこんなで酒を煽る俺、酒弱いのに気分良く飲んでいく。
「そろそろ帰るか……ヒック……じゃあなエマ俺家こっちだから……」
「………ま、待ってください!!」
「あん??、何?」
「そ、その、わ、私の家で二次会をしませんか?」
「………ヒック………いいなそれ………じゃあ今日は朝まで飲むぞーー〜」
◆◆ ◆◆◆◆◆
「…………頭いてぇ……って俺何で裸なんだ?」
目を覚ますと裸でベットに寝ていた、しかも見慣れない部屋だ………何だか手と股間に気持ちいい感触残ってる気がするが………枕でも抱いていたのだろう。
「………あーー、そういや昨日エマの家で二次会したんだっけか?、何も覚えてねぇ………」
「あ、起きましたか先生!!、朝食を作ったので一緒に食べましょう!!」
「お?、美味そうな匂い………よーし、ゴチになりますか〜」
つおい(^ω^)