20、アルルレッドキャップ育成⑨
つおい(๑╹ω╹๑ )
「甘い甘い甘い〜」
話もそこそこにして、ダンジョン探索の続きを再開、いつまでもエマだけに前を張らせたところでアルルの訓練になるわけもない、ということで試しにアルルに前を張ってもらうことにした。
手に持つ銃器から弾丸を乱射、群れで襲いかかってきた狼は一匹残らず駆除される。
…………さらに言えばどうやら『赤頭巾』のおかげか、毛皮を着ている間は狼がアルルを仲間だと思っているっぽい、流石に攻撃されたら気づくが、確実に先制攻撃を仕掛けられるわけだ。
………やはりアルルがいれば下手な中級ダンジョンより『ルプス』を攻略した方が楽だな……。
「アルルもやるじゃん」
「えへへへへ、そりゃ頑張って鍛えましたからね!」
「こらこら、あんまり無駄話をするなよ、順調に行ってる時ほど緊張感を忘れるな」
「もうもうもう、全くもう〜お堅いなエクス先輩は〜」
「………さすが先生、獅子は獲物を狩る時も全力を尽くすってことですね………ほ、惚れなおした……」
「うん?、今、俺の名前を読んだかエマ?」
「ーーあ、い、いえ、何も……」
「俺の聞き違いか………悪いなエマ」
「い、いえ全然大丈夫です!!、気にしないでください!!」
「ふふふ、乙女だねぇ〜〜、恋が女を美しくするって本当の話だったんだねぇ〜〜」
「カカカカか、揶揄わないでよ!!」
俺達はそのままルプスの中階層に向かって低階層を探索していく。
「うんうんうん?、ねぇ、エクス先輩、今の右に曲がれば中階層行きの階段に行けたんじゃない、なんでわざわざ遠回りしてるんですか?」
「おお、良い所に気がついたなアルル、ぶっちゃけた話ここが超高難易度ダンジョンって言っても低階層と中階層辺りはいろんなパーティーが攻略してる、特に中階層が人口密度が多いだろう………だから中階層程度なら急いで行ってもあまり旨味が少ないんだ、ライバルが多いからな、その点低階層はみんな手っ取り早く抜けていく、敵の強さとドロップが割に合わないんだよ………しかも狼系モンスターは隠密能力も高く、気を抜いてると奇襲をかけられる、いくら強いパーティーでも奇襲された後、仲間の狼でも呼ばれたら全滅すら見えてくる、その癖、ドロップする武器は何にでも『狼にしか使用できません』とかいう決まり文句がついてるからな、レアなアイテムだから売れることには売れるが………やっぱり冒険者としては店売りの装備より自分で苦労して手に入れた装備達で固めた方が楽しいし冒険者冥利に尽きるってもんだ……ドロップが自分達に装備できないって冒険者としては嫌だろ?」
「なるほどぉ〜〜」
「私達のパーティーにはアルルがいる、守護霊のおかげで装備が充実するからあまりデメリットがないということですね?」
「そういうことだな」
「流石エクス先生」
「しかもこの階層を隈なく探してるのは俺たちだけだろうしな、宝箱も独占できるってわけだ」
「…………でもそれって私しか得にしかならないってことですよね?………なんか悪い気がする……」
「は?、何言ってんだアルル、仲間が強くなることこそ俺達にとってメリットにしかならないだろ?」
「ーーーえッッ?」
「だってよ、強い仲間がいることでどれだけ俺たちが安心出来ると思う?、どれだけ俺達が楽になると思う?、確かにそういう事言う脳筋が冒険者には多い、けどよ、他の奴が何と言おうと俺は万々歳って感じで喜ぶぜ?、だからそんな事気に病むな」
「せ、先輩………」
「ーーーちょい臭かったか……ほらお喋りはこのくらいにして探索を再開するぞ」
俺は照れ隠しに前を向き、探索を再開する。
「な、なんかいいねエクス先輩………エマが惚れるのも分かる気がする」
「でしょ!!、先生はカッコいいんだから!」
つおい(^ω^)




