表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/3

目撃

えっ⁉︎何、あれ‼︎

私は目を見開いた。あれって遠藤さんが言ってた連続人さらいの事⁉︎

私は見つからない範囲で出来るだけ近い所まで行き、注意深く様子を見た。

そして出来るだけその人の顔の特徴、服の特徴や声の特徴などを調べた。

そして子供の人数も。

その人の特徴は丸い鼻をしており、年齢20代くらいの男性。服はぼろぼろで、毎日同じ服を着ていることと、私服の為、その男性は無職だということが考えられる。

子供は3人、4才〜9才位の子達だ。

「やめて‼︎お母さんの所に帰りたい‼︎」

6才位の男の子1人が暴れる。

「はやく、ゆうえんちいきやい‼︎」

4才の女の子は人攫いと知らずに純粋な目で男性の服の裾を掴み、男性を見上げていた。

きっと「遊園地行こっか」などと言い、その子たちを騙したのだろう。

9、10才くらいの男の子はただ黙って泣いていた。

この3人は兄弟か友人、あるいは全くの赤の他人だったのかもしれない。

そう思うと、なんだか可哀想だった。

私は今までの事をメモし、また様子を伺った。

男性は太い声でこう言った。

「ギャアギャアうるさい‼︎早く行くぞ‼︎」

そう言って3人を無理矢理連れ出し、街灯すら無い、暗い裏道を歩いて行ったのだ。私は慌ててその人の後を追った。

もう夜の10時を過ぎていた。


私は尾行を続ける。

でももう深夜1時を上回っていた為、私の睡魔は限界だった。

だが私は目的地まで辿り付ける事が出来た。

廃墟になった様な遊園地だ。

多分これ冬休み期間じゃなかったら学校で大変な事になってたかもしれない。

ね、眠い…。こんなに寝てないのは2回目だ。(https://monogatary.comの勇気の芽参照)

私は何度も寝てしまいそうになり、終いにはこくこくと顔を上げたり下げたりしていて、意識が曖昧になっていた。

その時‼︎

「ん…。」

眠くて声が出てしまったのだ‼︎

「誰だ?」

男性は後ろを振り返る。

そして私の所にどんどん近づく‼︎

だがその時はもう眠くて眠くて近くにあった缶を踏み、ガチャっと大きな音を立ててしまった。

ああ、もうお終いだ…。

「ここだな。見られたからにはただじゃおかねぇからな。」



「た…助けてください…」

私は涙ぐんだ目で男性を見上げて言った。

すると男性は独り言でこう言った。

「ん?この女結構可愛いじゃねえか。

こいつは俺の所で…」

男性は私の腕を掴む。

私はなんだか気持ち悪くなり、怖くもなり、助けを求めるように足掻いた。

「助け…」

そう言いかけた瞬間に口を押さえられる。

そして男性はまたも逃げようとする子供の方を見、遊園地の従業員らしき人に叫ぶ。

「おーい!山崎!あいつらを捕まえてあそこに乗せろ‼︎」

あそこ?

もしかしたらこの遊園地の中の秘密基地らしき場所に子供が大勢いるのかもしれない。

私はそう思い、ますます怖くなった。

「車に乗れ。これ以上足掻いたり、騒いだりしたら、どうなるか分かってるよな?」

私は車まで運ばれて行き、どこか見えないように、なのか後ろの座席の部分だけ窓がなく、黒いカーテンで隠されていた。

私はいつのまにか寝てしまっていた。


目を覚ますと、私はどこか知らない所にいた。

体に縄を巻かれ、完全に動けない状態だった。

もしかしてこの男性って目撃ここで監禁しているのかもしれない。

そう思った。

私は限界になり、涙が止まらなくなってしまった。

その時、誰か、聞き覚えのある声が聞こえた。

「おい。」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ