第一話
俺は40歳のサラリーマンの佐藤修哉だ。趣味はラノベを読むこととファンタジー系のゲームだ。ファンタジーのゲームは毎日やっており、現在は二千万人のプレイヤーのうち一位か二位を取っている。まあ……スタートダッシュのガチャ運がめちゃくちゃ良かっただけだが……。今日はなんとアップデートに日であり、レベル限界突破ができるようになったり、アイテムボックスの容量が増えたりなど色々な制限が解除されたりする。今までずっと溜め込んでいたガチャを引くためのガチャポイント今日にぶちまける!
〜ゲームプレイ中〜
「きゃーー!新キャラきたー!しかも期間限定とかやばっ!レア度はどのくらいだろうか?」
「ん?表示バグかな?レア度不明ってどう言う事?しかも、ステータスも表示不可能になってるし……」
「それならば俺が絶対に引き当てる!」
「えーと、一回のガチャは10pか……。それで俺が持っているガチャポイントは……14700p……1470回引けるなw」
「よーし、引いてみるか!」
ガチャはリアリティで色が変わる。
白、茶、銅、銀、金、虹の順にリアリティが高くなる。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜
289回目
「来い!もうガチャ回すのが疲れてきたんだ……。早く来い!」
虹色の丸いガチャが出てきた。
「来たああああああああああああ!」
「は?なんだこいつのステータス?チート級じゃん?えーと、名前は……ラファエル……。天使みたいな名前だな」
【名前】ラファエル
【種族】?
【性別】女
【年齢】?
【称号】?
【レベル】1
【体力】?
【魔力】?
【能力】SSS +?
「こんなの……俺勝ち組じゃん」
「せっかくだし…300回まで引いてみるか……」
〜300回目〜
「異世界転移特典です。異世界に行きますか?」
こんな詐欺に誰が引っかかるか…まあどうせならやってみるか……
「行けるなら……はい」
「転移準備をはじます」
「え!なにこの魔法陣!まじで異世界転移すんの?え!ちょっと答えてくれーー!
「ここどこだ?こんな草原……日本にはないような気がするんだが……」
「あっ!まじで異世界転移したのかよ!なんか体がめちゃくちゃ軽くなったような気がする……」
ラノベをよく読んでいる修哉にとってはもう王道だと思った。
「ちょっと試しにやってみるか!ステータスオープン!」
【名前】佐藤修哉
【種族】人間族
【性別】男性
【年齢】15歳
【称号】転生者
【レベル】1000987
【体力】887378291992982/887378291992982
【魔力】7637288171829889828/7637288171829889828
【能力】SSS +++
「………こんなのおかしいよねえ!ていうかゲームのデータそのまま入ってるし……基準が分からないからみんなこのぐらいかもな……」
ここで修哉はさっき引き当てたラファエルのことを思い出した。
「そういえばラファエルってどうなったんだろう?」
「試しに言ってみるか。それじゃあ、ラファエル!召喚」
そこに現れたのは天使の翼のようなものが生えた女性だった。
「あなた誰?」
ついつい修哉は思ったことを感想に出してしまったのだ。
「え!ひどいですよ、ご主人様ー〜。私ですよ!ラファエルですよ!ガチャで引き当ててくれたじゃ無いですかあ……」
「え、……そうなんだ……髪の色は黒色で天使の翼が生えていて、顔が整っていて、体はほっそりとしていて…………」
「ご主人様ー〜!ありがとうございます〜〜。そんなに照れることを言ってくれて……」
「ちょっと精神がおかしくなりそうだな。と言うより、俺がプレイしていたゲームなら王都ってあったよな。そこに行きたいんだが道がわからないんだ……」
「それなら北に20kmほどで王都に行けますよ」
「なんでそんなこと分かるの?」
「マップと言うスキルですね。現在地から目的地までのルートが出てきます。」
「でも20kmって結構遠いな。歩いて行くか……。」
「ご主人様はそんな事しなくていいと思いますけど。身体能力強化と言うスキルを取得してからご主人様のレベルだと1分くらいで俊敏というスキルが手に入ると思います。」
「うーん、俊敏なんてスキルゲームにあったか?まあいっか。その俊敏のスキルを使うと何分走り続ければ王都につける?」
「ざっと30分でしょう。」
「もう少し早く走れるようにならないかな?」
「まあ、俊敏の上位スキルで神速がありますけど、これは普通でも取得に50年以上はかかるスキルです。ですから、あまりオススメは出来ませんね。」
「でもやってみなければ分からないからちょっとやってみるね。」
「身体能力強化は魔力をじゃ体の一部に集める感じでやってみればいいと思います。」
「分かった。ちょっとやってみるよ。」
魔力ってなんだろう?集めるイメージってあんまり分からないな?……あっ!これだ!なんか温かい奴がある!これをじゃあ足に集めるようにする。
「よし出来た!」
「それじゃあちょっと走ってみて下さい。」
「うおー!速い速い!」
⦅スキル俊敏を手に入れました。⦆
俊敏▽なかなか速く移動することができる。基本的に取得は簡単。
「ん?今頭の中に声が響いたんだけど。」
「それはスキル取得時に響く音ですね。一説には神様の使徒によるものだと考えられています。」
「へー。それじゃあ神速もちゃちゃっと手に入れたいなあ。」
「まあ、方法は無くもないですけど…。」
「え!方法があるの!じゃあその方法教えて!」
「1万ほどの魔力を足の方に集める感じで習得できます。ですけど、1万の魔力は普通はレベル1500くらいまで行かないといけませんし、相当な集中力がないとできません」
⦅スキル神速を手に入れました⦆
神速▽剣聖の職業を持っていると取得できやすい。魔力が高ければ高いほど速く移動することができる。
「出来た!」
「はい?今、できたとか言いましたか?幻覚ですよね?たとえご主人様であっても剣聖の取得はとても難しいと思いますけど。しかも逆手を取ればもし取得できたとしたらレベル1500以上って事じゃないですか」
「え?普通にそうだけど。この世界の人たちってレベルとか百万くらいいってるのが普通じゃないの?」
「普通は村人のステータスが平均でオール50くらいですよ……。しかも勇者でも初期ステータスはオール500くらいです。それに比べてご主人様は……何というか…もう魔王楽勝で倒せるくらいの強さが十分すぎるほどありますよ……。」
ん?おかしいな。耳が狂ったかもしれないな。異世界転移する時になんかあったのかな?でも、今聞いたことが本当だとしたら……
「え、……やば」
「というか…ご主人様の容姿が6歳くらいになってますけど」
………は?え?ろ、ろ、ろ、6歳?何言ってんだ。この俺はイk
「この俺はイケメンなのにとか言いたいんですか?」
「な、ラファエルはエスパーなのか?じゃあ、今まで考えていたこと全部バレているじゃないか。それじゃあ、しっ」
「漆黒の翼で記憶を消してやると言いたいんですね〜。はい。厨二病ですね。」
「くっ、まあとにかく、王都に行こう!」
「そうですね。」