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【コミカライズ ネット小説大賞八受賞作】拳王 ~俺はゼロからふたたび現実世界で全ダンジョンの攻略をして地球を救う~【Web版】  作者: 陽和
第1章 ~強さへの渇望〜

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富士への樹海攻略編⑤~グリーンドラゴン遭遇戦~

ご興味を持っていただきありがとうございます。

よろしくお願いいたします。

「お前、この状況で何を言っているんだ!」

「真央さん、この状況だからですよ」

「ふざけるな! 樹海でグリーンドラゴンに遭遇したら、即帰還するのがこの森の鉄則なんだよ!」

「俺が今から戦うので、賭けをしましょう」


 グリーンドラゴンに目を向けると、すでに地面に降り立ち、何かを探しているように首を動かしていた。


(おそらく、グリーンドラゴンはメルルシープを狙いにきている)


 真央さんもグリーンドラゴンを見てしまったようで、手から力を抜いて諦めるように俺へ聞いてくる。


「なら、何を賭けるんだ?」

「俺が勝ったら、真央さんが自分のことを言う時の【俺】から【私】に変えてください」

「は?」

「俺が負けて、帰還石を使うことになったら、俺は防具を着けます」

「お前、冗談を言っている場合じゃないぞ!?」

「どうしますか?」


 真央さんは俺の賭けている対象の訳がわからないようで、両手で頭を抱えている。


「お前はあれと戦うまで帰らないんだな?」

「ええ、そのつもりです」


 真央さんは諦めて、俺を力のない目でみていた。


「なら、もうそれでいいよ……」

「ありがとうございます!」


 俺は真央さんへ離れるように伝えて、グリーンドラゴンへ向き合う。


(グリーンドラゴンと戦うことができる!)


 グリーンドラゴンの体は緑の甲殻で覆われており、体内に火炎袋を内蔵器官を持っているため、炎の塊を吐き出してくる。

 今回、俺の目の前にいるグリーンドラゴンは少なくとも高さが5m以上あり、トゲのついている翼を少し広げながら歩いているため全幅が10mほどに見えた。


(真央さんは逃げるように言ってくれたけれど、戦わないで逃げるなんてしたくない)


 真央さんが離れたのを確認して、グリーンドラゴンへ挑発を行う。


「ゴギャァァァ!!」


 すると、グリーンドラゴンは顔を1度俺の方へ向けてから、顔を上げて咆哮してきた。

 音の振動が離れているここまで伝わってくる。


 グリーンドラゴンの咆哮が終わると同時に、グリーンドラゴンは頭を突き出しながらこちらへ突進してきた。

 俺は杖を正面に向けて、グリーンドラゴンへファイヤーアローを撃つ。

 6発の火矢がグリーンドラゴンに当たっても、緑の甲殻がダメージを受けているように見えない。

 その証拠に、グリーンドラゴンは俺の魔法を気にかけることなく突進し続けている。


 俺は突進してくるグリーンドラゴンへ、杖でバッシュを行うために構えた。

 グリーンドラゴンが間近に迫ってくると、改めてその大きさが分かる。


(まずは頭を攻撃する!)


 俺は飛びかかり、突進してくるグリーンドラゴンの頭を狙って、杖を叩きつけた。

 しかし、グリーンドラゴンは俺の攻撃に怯むことなく、何事もなかったかのように俺をその巨体で跳ね飛ばす。

 俺はグリーンドラゴンの体に弾かれ、地面へ叩きつけられた。


 グリーンドラゴンは俺を弾き飛ばして停止してから、俺を見つけると近寄ってくる。

 俺はグリーンドラゴンに接近される前に、体を起こして杖を構えた。

 すると、グリーンドラゴンは俺から目を離して、左の方を向くように首を回す。


(まずい!)


 気づいた時にはもう遅く、俺の右側からグリーンドラゴンの尻尾がムチのようにしなりながら俺を襲おうとしていた。


 尻尾の先端は俺よりも大きな丸くコブがあり、針のような突起物が無数にあるため、勢いをつけられて当てられたら致命傷になる。

 俺は避けるのではなく、グリーンドラゴンの尻尾へ向かってバッシュを行う。


 杖と尻尾が当たった衝撃の反動を利用して、俺はグリーンドラゴンと距離を取ることができた。

 グリーンドラゴンは回り終わり、俺の姿を見ると体を地面に近づけている。


 俺はグリーンドラゴンが何をしているのか判断が遅くなり、グリーンドラゴンが首を上げた時にようやくなにをしているのか理解できた。


(ブレスがくる!)


 グリーンドラゴンは俺へ狙いを定めるように首を振り落としながら炎の塊を吐き出してきた。

 全力で右へ跳んで避けても、地面にブレスが着弾した時の凄まじい炎熱と爆風を体に受ける。


 グリーンドラゴンのブレスが当たった場所は、黒いクレーターができていた。


(こんな威力なのか!?)


 ブレスがあまりの威力だったため、ブレスが地面に当たってできたクレーターを眺めてしまった。

 グリーンドラゴンがこちらへ突撃してきている足音が聞こえるまで立ち止まってしまう。


 俺と距離を取っていたはずのグリーンドラゴンが目の前まで来ていた。


(こうなったら攻める!)


 今度はグリーンドラゴンの翼の下へ潜るように体を滑り込ませて突進を躱す。

 そして、振り向きざまにグリーンドラゴンの足へバッシュを叩き込む。

 グリーンドラゴンは俺の攻撃で怯み、転ぶように地面を滑っていく。


(甲殻のない部分なら攻撃は効くのか)


 俺は他にグリーンドラゴンの甲殻がない部分を確認するべく、グリーンドラゴンへ向き合う。

 グリーンドラゴンの攻撃を凌ぎながら、甲殻のない部分を確認することができた。


(口の中、顎の下、腹部、足、翼。この五ヵ所を全力で攻撃する!)


 俺は目標を決めて、これから目の前にいるグリーンドラゴンへ攻撃を開始する。

ご覧いただきありがとうございました。

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― 新着の感想 ―
[良い点] たいへん楽しませていただいております(*´∀`*) [気になる点] ドラゴンの甲殻となっていましたが、あえて定番の鱗(うろこ)ではなくエビのような甲殻類の甲殻ということなのでしょうか? ち…
[良い点] 話がサクサク進む [気になる点] 39話で 「次に危ないって思う攻撃を受けたら、防具をつけろよ」 「……わかりました」 「約束しろ」 「はい」 と言っているのに、グリーンドラゴン戦前に負け…
[気になる点] ブレスで出来たクレーターがあまりの威力だったため とありますが、クレーターには威力などないのでおかしいかと思います 直し方はわからなくて、誤字報告できなかったので、こちらにて書かせてい…
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