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分析編

 さて、ご一読頂いたところでこの作品の色々とダメな部分をダメ度が高い順に見ていきたいと思います。



1.物証でトドメを刺していない


 おそらく、拙作最大の問題点です。すべてが佐藤と紫桃の推測で完結してしまっており、非っ常~にモヤッとする展開になっています。後に学んだことですが、ミステリーは言い訳の余地がない物証でトドメを刺さないとだめです。



2.感情の視点を性格のいい凡人枠に合わせてしまった


 紫桃はご覧の通り、一に子供二に子供、三四がなくて五に子供というとことん子供の味方なキャラなのですが、感情の視点を彼女にしてしまったため、由美とのやり取りが非常に生温いものになってしまいました。


 由美や波江はすべて同情の余地が一切ないクズにして、佐藤がそれを痛快に断罪する、という構造に持って行くべきでした。また、佐藤ももっとアクの強いキャラにするべきでした。このようなダメ構造になってしまったのは、やはり物証でトドメを刺すような話にできなかったのが敗因ではないかと自己分析します。



3.現実味のない設定


 国の機関が情報暴き放題という無茶な設定に加え、それをなんとか相殺しようとして「ただし、情報は内部に死蔵しなければならないという」設定を付け加えてしまいました。無茶の上塗りにもほどがあります。



4.説教臭い


 説教臭い作品は、それだけで嫌がる人が多いです。どうしても説教を入れたい場合はエンタメとしての面白さを保証した上でやらなければいけませんでした。



5.その他の問題


 その他、昼の電車の乗客がまばらとはどこの田舎だ(想定では都内市部のつもりでした)とか、最初の「~て。」という止め方が寒いなど、細かい自己ツッコミもあるのですが、このへんは割と些末な問題だと思います。



 皆様がミステリーに挑戦される際は、上記の5つ(実質4つ)を心がけて回避すると良い作品になるのではないかと思います。特に、物証でトドメを刺すのは本当に大事です。

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